地球上のものとは思えない絶景が広がるアタカマ砂漠(Atacama Desert)。岩と砂漠が作り出す異様な世界はNASAが火星探索の為の実験を行ったという逸話がある。
そんな見どころが多いアタカマ砂漠の見どころとその拠点となるサンペドロ・デ・アタカマ(San Pedro de Atacama )の必要情報をまるっとご紹介。
■目次
アフリカのサハラ砂漠、中国のゴビ砂漠と並び三大砂漠のひとつに数えられるアタカマ砂漠は、チリのアンデス山脈と太平洋の間にある位置している。
世界で最も乾燥した地域で、年間通してほとんど雨が降らず、中には40年以上も一度も降ったことがない場所もあるとか。そういった理由から世界一星がキレイに見える場所と言われており、世界の天文台も集中している。
チリの首都サンティアゴから北に約1600キロメートルの場所に位置する1540年に作られたチリで最古の町。
標高約2400メートルの小さい町は、伝統的なアドベ建築とよばれる日干しレンガ作りの平屋が並ぶ町並みにレストランやパブ、お土産屋にツアー会社が立ち並び、観光客で賑わっている。
またホテルも高級なものからリーズナブルものまで揃っている。町の中心の広場には教会があり、お祭りやマーケットなどの催し物が開催され夜になっても盛り上がる。観光地としてしっかり整備されていて、治安はとても良く夜に出歩いても全く問題ない。
アタカマ砂漠は見どころとアクティビティが沢山あり2週間滞在する欧米人もいるくらいだ。中にはツアーに申し込んで行かなくても自転車などを借りて自力で行けてしまうところもたくさんある。
サン・ペドロ・デ・アタカマの中心広場にあるスペイン植民地時代の影響が見られる17世紀に建てられた教会。屋根には当時からの材料のサボテンの木が今も残る。
アタカマ砂漠周辺で発掘された30万点にも及ぶ展示物があり中でも有名なのはミス・チリと呼ばれる少女のミイラ。
アタカマ砂漠で最も有名なスポット。まるで月面のような砂丘と岩の世界。ここから見る夕日はとても美しく岩と砂が広がる景色がピンクに染まる。
インカ時代にこの地域の原住民であるアタカメーニョ族の居住跡。
月の谷とセットで語られる事が多い「死の谷」。そこを高い所から見渡せる絶景ポイントがここ。ちなみにここから「月の谷」へ通常の逆ルートから入れる。
世界一美しい星空が見えると言われているアタカマ砂漠。光のない真っ暗な場所まで行き、星空を鑑賞するツアー。天体望遠鏡を使って惑星や銀河を鑑賞。
標高4500メートルの場所にある世界最高所にある間欠泉群。大小80もの間欠泉があり早朝には水蒸気が空高くまで舞い上がる。
世界で3番目に大きい塩湖。フラミンゴの生息地でもあり塩湖内にあるラグーナチャクサではフランミンゴたちが羽を休めている姿を観察できる。
標高4000メートル以上の場所にある約30度の天然温泉。絶景を拝みなら温泉を楽しめる。
沢山のフラミンゴが生息しているピンク色をした湖。
年間通してほとんど雨がふらないアタカマ砂漠だが、年に数回だけ雨が降る時があり、その時にだけ見られる美しい景色が砂漠一面に咲き乱れるワイルドフラワー。9月、10月の時期限定でかなり運が良くないと見れないことから幻のワイルドフラワーと言われている。
サンドボードと言って砂漠でスノーボードのようなスポーツを楽しむアクティビティなどもある。
自転車をレンタルすると自転車で行ける範囲の周辺地図を貰えるので、旅人定番アプリのmaps.meと組み合わせれば特に難しいこともなく「月の谷」を始めとした周辺の見どころを周ることができる。
レンタルサイクルは自分のペースで自由に見ることができるし、運動と節約にもなるのでお勧め。ただし、とても暑く乾燥しているので大量に水を持っていくのを忘れないようにしよう。
旅中の筆者たちは全ての場所に行くことは金銭的にも時間的にも無理があったので、サンペドロ・デ・アタカマに滞在中の3日間は「月の谷」などの自転車でも行ける所を周った。
プラス、世界で一番と言われる星空を見たかったので、Star Gazing tourに参加した。そして「2泊3日のアタカマ砂漠からウユニへ抜けるツアー」に申し込み絶景を楽しみながらボリビアへと抜けた。
車で辺りに光がない真っ暗なところまで行き、この辺りで見ることができる星座や星について説明を受けながら星空を鑑賞する。天体望遠鏡も何台が置いてあり、筆者が行った時は土星や星座群を見ることが出来た。
周辺で見られる星の説明や天体望遠鏡を覗きたい人にはお勧めだが、星空だけなら自転車で町から頑張って離れれば、かなりの星空を見ることが出来るので、ただ沢山の星を見たいだけの人は参加する必要はないかもしれない。
2泊3日でアタカマ砂漠からボリビアのウユニ塩湖までにある有名観光スポットを全て周ってくれるお勧めツアー。
数々の美しいラグーナと沢山のフラミンゴ、間欠泉に温泉、ウユニ塩湖で朝日を見てサボテンアイランドで朝食、塩のホテルと列車の墓場など盛りだくさんだ。
アタカマ砂漠からボリビアに入る旅人は、このツアーで行かないと勿体無いくらい満足感の高いツアーだった。
サンペドロ・デ・アタカマにはたくさんのツアー会社があり、会社によってツアー内容と料金が多少違ってくるので、何軒か回って内容と料金を聞き込みしよう。
筆者たちは初日に数件聞いて回って、「Star Gazing tour」と「2泊3日のアタカマ砂漠からウユニへ抜けるツアー」をまとめて同じ会社で申し込みディスカウントして貰った。
料金は2つのツアー合計で二人分210000ペソ(約35,000円)だった。筆者がアタカマ砂漠に行ったのが5月。ツアー会社の人曰く、オンシーズンじゃないから安くしたという事なので、時期によってはこれより高くなる場合もあるだろう。とにかく数件は回って比べてみよう。
ただでさえ高いチリだが、サンペドロ・デ・アタカマは観光地+ここまで物を運んでくるお金が入っているのでさらに高い。なんでも高い。
節約旅の人はサンペドロ・デ・アタカマに入る前に色々買い込んでおいて、キッチンがあるゲストハウスに泊まり自炊しよう。
筆者たちはラ・セレナから長距離バスで16時間かけて行ったが、サンティアゴ空港から飛行機で行くことも可能。所要時間は約2時間。カラマ空港が最寄りの空港。そこからサンペドロ・デ・アタカマへの直通のミニバスがあり事前予約は必要ナシで乗れるそうだ。
筆者たちがチリで大変お世話になった長距離バス
極限の環境が作り出す地球上とは思えない絶景が広がり、見どころが沢山あるアタカマ砂漠とその周辺。
世界一の星空、月の谷、アタカマ砂漠からウユニ塩湖抜けるツアーは、絶対お勧めなので南米旅行を計画している人は是非旅程に組み込んで欲しい。