ラオスの南部、カンボジアとの国境のすぐ近く、メコン川の中洲にある大中小合わせて約4,000ある島々を英語でFour thousand islands、ラオス語でシーパンドン。シーパンは4,000、ドンは島を表す。
数ある島の中でも旅行者がまず初めに訪れることになるのが、ドン・デットとドン・コーン。ドン・デットには川沿いにホテル、バンガローなどの宿泊施設やレストラン、バーが並び、ヒッピーな雰囲気が残る。ドン・コーンはドン・デットより大きい島だがドン・デットほど開発されておらず、より落ち着いたイメージ。どちらもゆったりした時間が流れるのどかな場所。
島1周自転車で1時間くらいで周れる小さな島。島は大きく分けるとサンセットビュー(地図Dondet左側)とリバービュー(地図Dondet右側)に分けられ、サンセットビュー側は名前の通りメコン川の美しい夕暮れが拝める。
サンセットビュー側は宿泊施設もバーも落ち着いたものが多く、こちら側に泊まる旅行者はハンモックにゆられたりゴロゴロしながらビールを飲んだりと思い思いの時間を過ごす。観光客より旅人のような人が多くヒッピーな雰囲気。
リバービューは対岸にある島々が見え、綺麗なホテルや欧米人が働くバーなどもある。島の入り口の方はプールや高級ホテル(高級と言っても1泊5,000円くらい)、欧米風のレストランやバーなどがあり1番栄えている。
欧米人旅行者のように軽くパーティーなどを楽しみたい場合は、ドン・デットに泊まるのが良いだろう。
ドン・デットにはボートに乗ってメコン川で釣りやシーパンドン(4000 islands)を探索するツアーやサンセットを見に行くツアーがある。筆者たちはサンセット・クルージングした。陸の上からの景色とはまた違いとても綺麗なサンセットを見ることが出来た。
ドンデットを一周してボートに乗せてくれる場所をリサーチした結果、地図のところが1番安かった。店主が英語があまり出来ないのが安さの原因っぽいが、ボートは綺麗で多少のデコレーションが施されていてとても良いツアーだった。筆者たちは2人で乗ったが、人数が増えると一人あたりの料金はさらに下がる仕組みだ。
名前は「Happy Boat Trip」。少々分かり難いが地図の辺りの川沿いの道なので見つかるはずだ。
ドン・デットよりも大きいが、もっと落ち着いた雰囲気のドン・コーン。レストランやホテルも少なくドン・デットと比べると不便。ただ南ラオスのリラックスした落ち着いた雰囲気をより味わいたいならドン・コーンがお勧め。ドン・コーンには手付かずの自然が残されていて、ほとんど整備されていない滝などもあった。
ドン・デットとドン・コーンの間にはフランス植民地時代にフランス人が作った鉄道用の橋が架かっていて、それが現在は自転車や歩きなどで両島を行きする為のものになっている。この端からも綺麗な夕暮れを拝むことができる。
ドン・デットからフランス橋を渡り約1.5キロ川沿いに南下すると急に整備された大きい公園のようなものが見えてくる。それがSomphamit Waterfallの入り口だ。入り口で35,000キープ(約500円)を支払い入場。
中は綺麗に整備された公園のようになっていて、滝以外にもビーチ(ビーチのようにくつろげる場所)があったりレストランやバー、無料で使えるバンガローやバレーボールコートなどもある。滝自体も穏やかなメコン川からは想像できない激しさで圧巻だ。
ドン・コーンにはSomphamit Waterfall以外にもメコン川に生息するイルカ、カワゴンドウが見れるスポットやまったく観光地化されていない地元の人が漁をする滝などがあったりとまだまだ未開の地が残る。
移動手段は歩きか自転車かトゥクトゥク。トゥクトゥクはホテルで呼べば来てくれるが、走ってる姿はほとんど見かけない。レンタルサイクルが10,000キップ(約130円)で1日借りられる。ドンデットの島を一周するのもドン・コーンへ行くにも距離が少しあるので自転車移動がお勧め。
どこのホテルも基本的にwifiがかなり弱い。筆者もお勧めはドンデットの入り口近くにSIMカードを売るお店があるのだが、そこでラオスのSIMカードを買うことをお勧めする。
3G SIM、通信料5ギガで3日、2ギガで7日使えて300円くらいだった。3Gでも携帯のデザリングでパソコンも十分使えた。
筆者たちはドンデットに着く前にいつものように事前に宿泊先を予約していった。通常は事前にネットでホテルを調べて予約した方が良いホテルに巡り会えるのだが、ドンデットは少し違った。
ホテル探しがドンデットに着く数日前だったのもあるが、ネットで検索すると件数も多くなく、それなりに高いホテル(高いと言っても一泊2,000円くらい)しか出てこなかった。
しかし現地について散歩いていると、もっと安いホステルやバンガローがいくつもありお客を探していた。色々不便なドンデットは宿泊する場所によって行けるレストランやバーなどが変わってくるので、初日または2日目だけは事前に予約して、その間に宿泊したい場所を見つけて移動するのもいいだろう。バンガローはハンモックが付いてるものも多く、お勧めだ。
シーパンドンのレストランやバーには、ほとんど全ての店にゴロゴロできる座椅子のようなものがあってダラダラするには最高の環境。ただ、食べ物は少し割高で、チャーハンや焼きそばなど簡単に作れるものが多い。メコン川で魚は取れるはずなのだが、魚は割高。
筆者たちはカンボジアから陸路で行ったが、飛行機を乗り継いて1番近い都市パクセからバスとボートで行くことも出来る。
正直見る所はそこまで多くないシーパンドンでは何もしないで過ごすのが1番の醍醐味。
レストランでゴロゴロしながら食事して、ハンモックに揺られながら本を読みビールでも飲みながらサンセットを拝む。穏やかに流れる時間に身を委ねて何もしない贅沢を味わえるのがシーパンドンの最大の魅力だ。