チリの首都であり南米有数の大都市サンティアゴ(Santiago)。南米の中では比較的治安が良いとされている。
新市街と旧市街とがあり新市街は高層ビルやショッピングセンターなどが並び都会そのもの。旧市街はその反対で歴史的建造物が多く観光で行くのは主にこのエリア。
南米で一番発達している地下鉄網がありとても観光しやすい。そんな南米の大都市サンティアゴに行ったときに役立つ情報をまるっとご紹介。
■目次
『チリは南米の中でもトップクラスに治安が良いところ』と聞いていた。南米初上陸がチリのサンティアゴだったのだが、着いてみてびっくり。かなり治安が悪そうだった。
ホームレス風の人たちがたむろし、道路で昼間から堂々とマリファナを吸う若者。(チリではマリファナほとんど合法だが。)明らかに盗んだスーパーのショッピング・カートの上でチキンを焼き売る女性。何故か露店でたくさん売っているスタンガン。「南米で一番治安の良いとされている場所がコレか!」と泣きそうになった。
ご安心を。それはたまたま筆者たちが予約した安宿の周辺エリアだけの話で、それ以外の場所は「同じ街か?」と思うほど治安が良さそうな平和な街だった。
しかしここは南米。旅行者を狙った犯罪もあり、中でもスリは多いらしいので最低限の注意は必要。
他にも治安の悪いエリアはあるのかもしれないが、筆者たちが体験した怖いエリアは下の画像の赤い線で囲んであるところ。長距離バスのターミナル付近だ。近寄らないようにしよう。南米では長距離バスのターミナル付近は治安が悪いことが多いので夜にバスターミナルに着くときは注意しよう。
物価は高い。着いて早々パンにハムが挟まっただけのサンドイッチを買ったら約400円くらいして驚いた。宿泊施設はダブルルームで一泊4,000円くらいから。外食しようとすると1人1,000円は余裕で超える。
そもそも安く食べられるものが露店のハムしか入っていないサンドイッチかホットドッグくらいしかないので、外食とするとかなりキツイ。
宿泊施設にキッチンがあれば自炊がお勧めだが、スーパーでの買い物も日本と比べて割高。ただタクシーや地下鉄などの交通機関とお酒類に関しては日本よりだいぶ安い。
サンティアゴで地下鉄、バスを利用するには『bip』という日本で言うところのSuicaを購入する必要がある。1,550ペソ(約250円)でカード本体が購入でき、その後は窓口でチャージ。
『bip』本体購入もチャージも地下鉄の駅内にある窓口で行う。ほとんどの駅で購入、チャージすることが可能だ。
また2人旅などの場合は、一緒に行動する限りカードは2枚必要なく、一人目が自動改札を通った後に二人目にカードを渡し、同じことをするだけ。サンティアゴの地下鉄、バスは一律料金なので、この方法で全く問題ないし駅員も推奨。
南米の大きな街には必ずあるアルマス広場。常に街の中心。1541年のサンティアゴ市設立時に中央広場として作られた。
植民地時代には公開処刑なども行われていた。現在は大道芸人やストリート・ミュージシャンがパフォーマンスをし、いつも賑やかで活気がある広場。周囲に観光名所となる建物も多く観光の中心にもなる。
アルマス広場に面して建っている「サンティアゴ大聖堂」はサンティアゴで一番歴史のある建物。15世紀に建てられたカトリック寺院が最初で、その後火事や地震などで何度か倒壊、再建が繰り返され1800年に現在の大聖堂が完成。
バロック様式とネオクラシック様式が融合した美しく豪華な装飾が特徴。サンティアゴで最も重要な建物と言っても過言ではないので是非訪れよう。
1872年から続くサンティアゴの中央市場。魚介類や生鮮食品など様々な食材を扱っている。建物もオシャレでお土産屋、レストランや屋台もたくさん入って、中でも人気はシーフードを扱うレストラン。
セビーチェ(魚介類のマリネ)はチリの名物。歩いていると「ウニ!安い!」と声をかけられる。チリの人はほとんど食べないが日本人に人気なのを知っていて、「ウニ盛り」を扱っているレストランも多い。
ただ、ここはチリ。値段はどれも安くないので覚悟しよう…
旧市街の中にある小高い丘。サンティアゴの町並みと天気が良ければアンデス山脈が見渡せる展望ポイント。
頂上への道中は緑豊かで噴水や円形劇場などもある綺麗な公園。頂上にはイダルゴ城の要塞跡がありそこから眺める風景は気持ちいい。地元の人の憩いの場にもなっている。
現在は大統領官邸として使われているが、モネダとはスペイン語で紙幣と言う意味で、元々はチリの造幣局。奇数の日の午前10時に衛兵の交代式がありブラスバンドの演奏に騎乗兵などが見れるのだそう。
以前にクーデターが起こった場所でもあり歴史的に重要な場所。筆者たちはまったく知らずに訪れ、後で重要な場所と気づいた。。。
サンティアゴで最も古い建造物。何度か改修されながら大地震にも耐え残り歴史を感じされられる。
教会内は植民地時代の芸術品や宗教絵画が展示されている。深い赤色が特徴的な外観と、歴史の重みを感じされる内観のとても美しい教会だ。
サンティアゴからバスで2時間のところにある街。サンティアゴではないが、アート、サブカルが好きな人には絶対お勧めな場所。「天国の谷」を意味するバルパライソはユネスコ世界文化遺産にも登録されている街。
旧市街にある建物たちはカラフルに塗られ、アーティストとミュージシャンの街で、到るところにストリート・アートと音楽が溢れているとてもオシャレな街。
筆者は一発で気に入ってしまい数日間滞在し、毎日ぶらぶら新しいストリート・アートと音楽を楽しんだ。サンティアゴから日帰りも可能。
筆者は訪れていないが、他の有名所をご紹介。
頂上に大きなマリア像と教会がある標高880メートルの丘。歩いて登ることもできるが、1925年に作られたケーブルカーでも行ける。丘の上の展望台からは街が一望できるサンティアゴの定番観光スポット。筆者たちはサンタ・ルチアの丘に上ったのでこちらには行っていない。
サンティアゴ大聖堂の近くにあるルネッサンス様式の建物。元々は知事公邸として建てられたもの。博物館も併設されていて、中でも見どころは切手コレクション。日本の切手も展示されている。
南米有数の大都会だけあって、高層ビルが立ち並び綺麗に整備されている新市街。南米の中でも歴史が古く、たくさんの歴史的建造物がある旧市街。
英語はあまり通じないが、優しい人が多く地下鉄も走っていて南米初心者でも旅行しやすい。
南米旅行の入り口または出口になることが多いサンティアゴ。物価は高いが魅力的な街なので是非訪れて南米独特の雰囲気を味わって欲しい。