知り合いが「1人でやるの嫌だから3日間のファスティング(断食)に付き合ってくれないか」と言うので食事を抜くのが1番苦手だったが試しに参加してみた。
知り合いはダイエット目的だが、筆者は中肉中背、病気もほとんどしないまったくの健康体だ。しかし実際にやってみて変わったことと気づいたことがあった。
そのファスティング(断食)は長野の田舎のそういうのに詳しい整体師の先生のもとで行われた。
内容は3日目のファスティングの間に摂取して良いのは酵素ジュースだけというもの。
以前は食事の時間がいつもより少し遅れるだけでかなりイライラしていたので、ファスティングは相当辛い思いするのだろうなと覚悟して臨んだが、以外と辛くなかった。
どうせ食べれないと割り切ってしまうとお腹は減っていても空腹感と上手く付き合えるようになった。
空腹=イライラ ではなかったのだ。
イライラしているのは空腹感自体からくるのではなくて、自分が食べたいという欲求でてイライラしているだけということに気がついた。
1日のうちどれだけ食事に対して長い時間を使っているのかに気づいて驚いた。
長野の田舎だったので、昼間は温泉に入ってみたり観光してみたりしたのだが、一向に時間が過ぎない。
食事の時間がないだけでも一日が数時間増えるのだが、観光などで出かけてる時に当たり前に行われてる会話「お昼は何食べようか?」「この辺りで美味しいものはなんだろう?」と言った会話も不毛なので、しない。
日本のテレビは食べ物のことばかりというのも知っていたが、改めて見ると、もうほとんど食べ物のことばかり。なのでテレビはつけない事に初日に決まった。
もちろん個人差はあるのだろうが、「実際に食事をしてる時間」と「食事のことを考えてる時間」がないだけで5、6時間くらいは1日が伸びた感覚だ。その上お酒と食べ物が体に入ってないせいか朝も目がさめるのがやたら早い。
食事の時間がない上に食べ物の話をしないというだけで、こんなにも1日の流れが違うのか。普段どれだけ食べ物にとらわれて生きているのか考えさせれた。
終わった後の効果としては、体重が多少減ったこと、普段毎日のようにお酒を飲んでいたのでお酒によるむくみが取れたこと、元々健康体だったのでそれ以外は目立った効果はなかった。
ただ舌が正常に戻ったと言うのか、やたらと敏感になった。
ファスティングが終わった次の日の朝、回復食を頂く前に魚で取った出汁を頂いたのだが、これが本当に出汁だけの味なのかと思うほど味がする。
残念ながら普段の食生活に戻るにつれ舌も元に戻ってしまったが、現代人の舌は濃い味付けで麻痺してしまっているのを思い知ったので、今ではなるべく薄味を食べるように心がけるようになった。
筆者にとっての1番収穫はファスティングを行ってから空腹に対する反応が変わったこと。
以前は空腹になるとイライラし食べることばかり考えて他のことに集中出来なかっが、今は空腹の状態をイライラせずにありのままに受け入れることが出来るようになった。
調べてみると良いことばかりのファスティング(断食)。特に何日やらなければいけないなどの制約はないので、週末を利用して挑戦してみては如何だろうか。必ず何かしらの良い効果があるはずだ。