花の都と称されるベトナムの避暑地ダラット。標高1475メートルの場所に位置し、一年中暑いベトナムでは珍しく平均気温は年間を通じて20度前後。上着が必要なくらい涼しく過ごしやすい場所で、フランス統治時代に保養地として開拓された。
フランス統治時代の面影もありベトナムとは思えない落ち着いた雰囲気。地元ベトナム人にとっても新婚旅行先として人気の場所である。
■目次
ダラットはベトナムの中南部に位置しており、筆者たちはニャチャンからバスで行ったが、ホーチミンから飛行機かバスで行くのが一般的。
ホーチミンからバスでは7~8時間、飛行機では約1時間。お勧めはベトナムならではの寝台バス(sleeping bus)で行く方法。ほとんど横になれるので快適で値段も約1100円~くらいとかなり安い。
1番楽な方法はホテルで聞いてみることだ。筆者たちは宿泊してるホテルで聞いたら、予約をしてくれ当日はバスがホテルまで迎えに来てくれた。(ダラットからホーチミンへ行く場合も同じ。)
ホーチミンからの場合は、バスの発着場所であるミエンドン・バスターミナルに行くか、バックパッカー御用達の街デタム通り周辺エリアでチケット購入ができる。他にもバス会社の支店や代理店でチケット購入できるがバスの発着場所が複雑なので上記の場所どちらかが安心。
ミエンドン・バスターミナル
住所:292 Dinh Bo Linh St. Dist.Binh Thanh(Bến Xe Miền Đông)
フランス人によって保養地として開発されただけあってフランスの文化とベトナム文化が融合しているのが魅力。
町の中心にダラット市場と美しい湖、スアンフーン湖があり、それを中心にオシャレなカフェやレストラン、雑貨屋が点在していて、それらを冷やかしながら散歩しているだけで楽しい。また、夜は遅くまで営業しているバーや地元の人と観光客で盛り上がるナイトクラブもある。
オシャレなお店やレストランなどが沢山あるダラット市内のなかでも特にお勧めのスポットを幾つかご紹介。
街の中心にある3階建の建物で、スーパーなどをほぼ見かけないダラットにおいて貴重な庶民の台所としての機能を果たしている。
1Fは食品売り場、2Fは食堂、3Fは洋服や雑貨を主に扱っているお店が入っている。お土産用のベトナム雑貨などはほとんど置いていないが、ダラットのワインなどの名産品やお菓子などもありダラットの人々の日々の暮らしが垣間見れ楽しい。
ダラット市場の建物の外にも露店が所狭しと並び洋服や果物などの食べ物、花なども売っている。
また夜になるとナイト・マーケットが始まり露店がさらに増え地元の人と観光客で賑わう。
その名の通りクレイジーな家。ロシアで博士号を取得した建築家ダン・ヴィエト・ガー(Đặng Việt Nga)が建てたガウディ建築を思わせるデザインのゲストハウス。
1990年に着工して現在も増築が続けられている。入場料大人1人50.000ドン(約235円)を払って見学でき年間10万人が訪れる人気スポット。ホテルとしても営業していて宿泊も可能。
住所: 03 Huynh Thuc Khang St., Ward 4, Dalat City, Vietnam
URL:http://www.crazyhouse.vn/index.php?lang=en
正式名称は100 roofs bar 通称 メイズ・バー(Maze bar)こちらも名前の通り迷路のような作りのバー。
入場料などはなく入り口を入ったところにあるバーカウンターで1杯買えば後は中を自由に冒険できる。5階建ての細い建物の中は奥行きが広く本当に迷路のように入り組んでいる。
暗い店内には異様な装飾がほどこされ不気味な雰囲気。迷路の至る所にテーブルと椅子があり好きな所で飲むことができ、各階にテラス席のような明るめの席もある。さらに屋上にもあがれ外観からは想像できない予想以上の広さにビックリだろう。
住所: 57 Phan Boi Chau St, Da Lat, Vietnam
3階建の大きなお屋敷を使用したアート・ギャラリー。様々なアート作品が展示・販売されている。
アート・ギャラリーなので特に入場料とか必要なく、店員も全く寄ってこず放っておいてくれるので美術館にきてるような感覚。所狭しと地元ベトナム人アーティストや海外アーティストの作品、年代物のアートなど実にたくさんのアート作品が展示してあり、無料で見れるのが信じられないくらいの充実ぶり。
タペストリーを実際に作っているところも見れる。カフェも併設。
1933年フランス統治時代に作られた駅で元々はベトナム鉄道ダラット支線の終着駅だった。現在は観光用列車としてダラット駅からチャイマット駅の一区間のみ運行している。
三角屋根が3つ並んだ洋風の建物はベトナムで1番美しい駅と言われている。駅に展示してあるSLは日本製でSLマニアがわざわざ見に来るほどの貴重なものらしい。
またチェイマット駅には、この後紹介する霊福寺(リンフォック寺)がある。
住所:1 D Quang Trung S of Dalat, Da Lat
花の都と呼ばれるダラットにふさわしく、7000平方メートルを超える敷地には350種類以上も花が植えられている。
熱帯モンスーン気候のベトナムの中でダラットは標高約1500メートルで涼しく、ベトナムでは珍しい花をたくさん見ることができる。とてもよく整備されていて散歩に最適。毎年12月にはフラワーフェスティバルが行われる。
住所:Tran Quoc Toan, Phurong 8, Thanh pho Da Lạt
ダラット郊外のチェイマット村にあるとにかく派手なお寺。他のベトナムのお寺とは一線を画する作りで、至る所に装飾や彫刻が施されていて、天井も隅々まで壁画が描かれている。
花で埋め尽くされた巨大観音像や地下には翡翠の仏像や地獄めぐりが学べる洞窟もあったりととにかく盛り沢山。一瞬ふざけているのかと思うようなお寺だが至って真面目。参拝者もたくさんいて地元の人に愛されている。
ダラット駅から観光用列車に乗って行くことができる。チェイマット駅から徒歩3分くらい。だたしその場合は30分しか停車時間がないので注意。
住所:At the end of Trai Mat St, Da Lat 61000, Vietnam
ダラット郊外にあるランビアン山は標高2169メートルとベトナム南部で一番高い山。ランビアン伝説というロミオとジュリエットのような言い伝えがあり愛の聖地と地元の人に人気。
標高1950メートルまではジープ(有料)で行くことができ、カフェや撮影スポット、さらにこの辺りに住んでいるコホー族の民芸品なども買える。また頂上までトレッキングすることも可能。舗装されてない道を行くので初心者にはキツイが山頂からの眺めは最高。
ダラットから南西に30キロほど行った所にある滝。かなりの水量がある有名な滝で、ダラットで定番のバイクツアー(Easy Rider)で訪れる場所にも組み込まれている。
いくつかある鉄の手すりを伝って降りていくと滝の近くまでいけたりと、色んなアングルから滝を見ることができる。滝の裏側に回り込む通路もあり行く場合は濡れる覚悟をしよう。足場が濡れて滑るので注意。
筆者たちはバイクを借りて行ったが、上記のEasy Riderツアーやダラット市内からローカルバスで行くことも可能。Elephant watarfallの最寄りのバス停は Nam Binh Village。ダラット市場の近くからバスは出ているがホテルの人に近いバス停を聞いてみよう。
バスに乗ったら運転手に「Elephant waterfall」に行きたい旨を伝えておけば着いたら教えてくれるはずだ。バスの値段は20,000ドン(約200円くらい)。
ダラット市内での移動はそこまで広い町ではないので、タクシーでも問題ないだろう。筆者たちはレンタルバイク(1日1,000円しないくらいだった)を借りて移動手段とした。
ダラットはベトナムの他の町と比べて運転しやすいので、日本でバイクを運転し慣れている人には行動範囲がとても広がるのでお勧めだ。
ダラット郊外の観光名所に行く場合は、バイクツアー(Easy Erider)に申し込むのも手。主要なところは回ってくれる。免許がある人はガイドと一緒にバイクを運転でき、ない人はガイドの後ろに乗って色々なところに行く。
ハネムーンで人気の行き先だけあって、様々なタイプの宿泊施設があるが、筆者たちが停まったのはここ。一泊約約1,200円で部屋も広くオーナーもとても良い人たちでお勧め。この値段で朝食付き。5泊中2回もバーベキューなどの夕食を激安で作ってもらった。
地元ベトナム人のハネムーン先としても人気が高い避暑地ダラット。
ベトナム旅行となるとどうしても海沿いに行ってしまいがちだが、ダラットは高地の涼しさと西洋風の美しい町並みが心地よく、ハノイやホーチミンのような騒音と交通量もなくとても落ち着いた雰囲気。
海に飽きたらスリーピングバスでダラットまで足を伸ばし、滞在してみたらどうだろうか。きっとダラットが気に入るに違いない。