こんにちは。Chikaです。
現在は妊娠10ヶ月の妊婦で、スペインで2020年12月に出産を控えています。
スペインにいることで病院で産むのか?家で産むのか?自然分娩するのか?無痛分娩にするのか?と様々な選択肢が目の前に現れた。
■目次
私は2020年12月に出産を控えている。スペインで出産する予定だ。
なぜ、スペインで産むことに決めたのか?
まず、私には実家がない。
母は私が成人後すぐに他界しているし、東京の実家はかなり手狭で子ども1人と大人2人が快適に住めるようなスペースが無い。
だから帰国して頼れる場所は無いと考えていた。
が、妊娠してみて義母が「家にきていいわよ!」と言ってくれた。とっても心強い。
友人もいるし、「日本で産んだ方がいいんじゃない?」と日本の友人に言われることも多くあった。
それでもスペインで産むことに決めたのはいくつかの理由がある。
とはいえ、スペインでは産後に頼れるような友人も大していない。
産後の1ヶ月は「交通事故にあった体」なんて聞いたり、1ヶ月間は家から出てはいけないから、その間の家事は母親に頼った方がいい。なんていうけれど、そもそもそんな助けはないものと思っていた。
だから、いくつかの解決方法を用意した。
上記の4つがどれだけ産後の生活を支えてくれるかは、出産してみないとわからないので、産後にまたレビューを書きたいと思います。
ヨーロッパではFacebookが地域の掲示板的な役割を果たしていることが多くあるそう。
私はIbizaにきてから、不動産やインテリアや楽器などをFacebookのコミュニティーページで探した。
妊娠してからは「母親・父親コミュニティ」に入会。
ここで仕入れることができたものは以下
その他様々なものが、先輩ママから共有してもらえる。
上記のようなアイテムの写真が先輩ママから投稿されるのでそこに
「こちらの興味があります。oo歳の女の子のためにこちらを譲っていただけますか?」と投稿。
基本的に早い者勝ちで受け渡し場所・日時は当事者同士で決める。
スペイン語が大して理解できない私でもなんとか新生児に必要なものを集めることができた。
スペインでは税金により、出産費用は無料となっている。
分娩は自然分娩・無痛分娩を選ぶことが出来、プールや分娩用の椅子、上から垂れ下がる布なども使える。
部屋が空いてさえいればどの姿勢をとっても自由だし、どの施設を使っても良い。
分娩台の用意もあるそうだが、現在分娩台を使う人は少ないそう。
分娩台は重力を使うことも出来ず、妊婦が好きに動けないこともあり、不人気だ。
ちなみに分娩台を利用する理由は、医師が膣を確認しやすく処置がしやすいという理由からだそうだ。
妊娠の可能性が出来た時点で検査薬で調べる。
国立病院の婦人科での診療予約をとる。(2~3週間後に取れる)
妊娠していたら月に1回ペースでエコー検査、助産師と面談がある。
そのほかに出産までに、3回程度血液検査がある。
臨月に入ると2週に一回エコー検査を行う。
食べ物の制限については生ハム・クリームチーズ、生魚、生肉は食べないように注意を受ける。
体重コントロールについては特に言われることは無い。
母親学級は無く、産気づき子宮口が5cm以上になったら病院へいく。
出産をした後は3日間入院する。
スペインでは税金によって賄われている出産費のおかげで、妊婦とその家族は出産費用を実負担する必要がない。
とはいえ、人生の重要な瞬間を自宅出産してはどうか?という提案をDoulaからもらった。
平均して1600~2000€。
助産師を雇うことになり、前払いで半額を支払い前払い分は返金不可。
スペイン語しか話せない場合もあるので、必ず自分が何語を希望するのかを決めておく。
また、何かの不具合があった場合、手から出てきてしまって処置が難しい。
子供が出てこない。陣痛が思うように起きずに出産が進まないなどなった場合は病院へいくこととなる。
現在スペインでは、より自然な方法でいかに出産し、痛みを感じないようにするか?ということをよく耳にする。
経産婦からの話でも、DoulaやMatronaの話でも聞いているうちになぜ私たちは病院で無痛分娩を選ぶのか?という疑問を持つようになった。
日本では、現在無痛分娩が多くなっていると私は感じる。
私自身、友人や姉の話を聞く限り無痛分娩は
・痛くない
・無理な出産でない
・産後の回復が早い
などと聞いて、出産は無痛分娩が良いと思っていた。
しかしちょっと調べてみると、昔の人たちは出産は痛いものではなかったとか、辛いものではなかったという話を目にする。
これは私も出産にまつわる本や動画を見るようになって、知った。
私たちが女性たちが病院に行くのはなぜか?
生理が辛いと言って、ピルを処方されるようになったのはなぜなのか?
私は妊娠したすぐ後、物凄い不安と物凄い恐怖を抱えていた。
出産が怖い。子育てが怖い。自分の時間が無くなる。痛いのも大変なのも嫌だ。
本当にそればかりが頭にあった。
実際、今回の妊娠は予定して「欲しい」と思って作ったものではなかったから。
いつかは欲しいと思っていたけれど、今ではなかった。
だから時間を取られるのも痛いのも嫌だった。
そして調べてみると医療の介入には理由があった。
日本では昔家で産むことが普通だった。
ですが、戦後にアメリカGHQが日本の公衆衛生に意欲的に取り組んだことで、日本では病院での出産は憧れの的になった。
が、そのアメリカには産婆の十分な人数が確保されていなかった。
だから、医療介入できる場合はできるだけ医療介入することが普通になっていた。
且つ、産婆が今までに活躍していなかったアメリカでは、その存在意義すらも理解されていなかった。
そのため、GHQは日本でも出産を医療の必要な病気に近いものとして、扱おうとした。
しかし実は近年のアメリカでは実は病院出産が必ずしも安全ではないとの見方も出てきている。
理由は出産にそもそも医療の介入が必要ないことや無意識の差別などが挙げられる。
日本では出産は陣痛が来てから、病院にいき分娩台に乗って教えられた呼吸方法で息をして、出産する。
無痛分娩の場合は麻酔科医が麻酔を打ち、会陰切開をして、子供を産み、子供が生まれたら臍の緒を切り、胎盤を出す。
そして切開した会陰を糸で縫う。
会陰切開する理由は勝手に避けたものを縫うよりも医者側の処置が楽になるからだ。
傷自体は自然に切れた方が治りが早い場合もある。(諸説あるようなので掛り付けの医者に確認してください)
その後、子供は生まれてきたらすぐに病院の助産師や医師などの手にわたり大きさを測られたり、全体の異常がないのか確認される。
そして問題がないかがわかり、体重や背丈を測られ、体を拭かれてからやっと母親の元へ布に包まれてやってくる。
この間どれくらいの時間があるのだろうか?
私は子供を産んだことが無いのでわからないが、これは普通のことなのだろうか?
南米のコロンビアでは早産児の保育器が足りずに子供の体温を保温する目的で出産後すぐに子供を母親の胸に乗せてスキンシップをとるという方法が取られた。
この処置がなんと保育器に入られた子供よりも回復が早く、母乳育児にもとても良い影響を与えた。という結果がでた。
そこで日本でもこの方法が2000年以降に実施されるようになった。
実際、健康な母子であればこの方法はかなり有効であるそうだ。
まだ、出産を経験したわけでは無いので、私が経産婦から聞いた話を羅列することになるが。
自然分娩を経験した女性たちの中には
・痛みをほぼ感じなかった
・神秘的な体のパワーを感じた。
・赤ちゃんとのコミュニケーションが産む前からできていたと感じる。
・気持ちよく感じた。
・出産時は踊ったり、布にぶら下がったりして自分の心地いい体勢を探した。
・思い出・体験として美しい出産をできた。
などがある。
以上のように、日本では当たり前になっていることが、スペインでは全く別の方法が取られていることもある。
私はスペインで出産することを決めて、様々な情報に出会い出産と医療の関わり合いについて知ることになりました。
ある本にあった節ではこんなことが書いてありました。
「海水を泳ぐ魚には水も酸素も見えてない。」と。
これは与えられた環境にあるものが見えてないという比喩だそうです。
医療も与えられてしまえばそれが良いものか必要なものなのか考えずに享受してしまうの恐れがあるものだと私は思いました。
出産自体の不安、産後の生活の不安もありますが、まずは自分の体の機能や能力を信じて出産に挑んでみます。
妊娠・出産で抱える不安や恐怖が少しでも和らぎますように