サンティアゴから車で2時間。チリ第2の都市で国会もあるバルパライソ(Valparaíso)は「バルパライソの海港都市とその歴史的な町並み」として世界遺産にも登録されている。
その歴史的町並みがストリート・アートとミュージックで溢れているとても魅力的な街。そんなバルパライソの魅力と気になる治安や行き方などの必要な情報をご紹介。
■目次
まずは気になる治安から。バルパライソはチリで一番治安の悪い街と言われているらしいが、全くそんな雰囲気はなかった。ただ暗くなったら行かない方が良いエリア(ページ下の地図参照)はあり、そのエリアに夜近づかなければ大丈夫だろう。
昼間にそのエリアに行ってみたのだが、確かにあまり治安な良い雰囲気ではなく、夜は危ないだろうなと感じた。その他のエリアは暗くなっても最低限の注意をしていれば問題なさそうだった。
バルパライソ観光の中心になるところ。下記地図の青い丸の中にあるアセンソールから上がるとすぐ。そこにはカラフルな建物にオシャレなカフェやレストラン、たくさんのアートが。
アセンソールを使わずに歩いてグラフィティを眺めながら登っていくのもお勧め。
なぜカラフルな建物になったのかと言うと、外壁にトタンを使用したのがポイントだそうだ。無機質なトタンが嫌で、色を塗ったり絵を描いたりする人がどんどん増えていき現在のようになったらしい。
それが世界遺産にまでなってしまったのだから驚きだ。そして歴史的街並みにグラフィティを描くことを許してしまう国民性も面白い。日本だったらこうは絶対にならないだろう。
バルパライソの旧市街の中を歩き回っているとたくさんのグラフィティに出会う。旧市街の中にあるグラフィティやストリート・アートをまとめて青空美術館(Open air museum)スペイン語で、「Museo a Cielo Abierto」と名前がついている。
特に入り口などはなく、下の地図の青い丸で囲んだ中にグラフィティが点在している。壁に書いてあるアートだが、芸術性が高い作品が多く、中にはチリで著名なアーティストが手がけた作品などもあり、見応え充分だ。カラフルな町並みとアートがマッチしていてとてもオシャレなエリア。
旧市街の中を歩き回っているとアートの他にたくさんのストリート・ミュージシャンを見かけることができる。
奏でる音楽はオシャレなものが多く、レベルも高かった。演奏に聞き入ってしまったら、少しばかりで構わないのでチップをあげよう。
1952年から市民の足として親しまれているトロリーバス。南米で2番目に古く、通常運転しているトロリーバスとしては世界最古のものも元気に走っている。
レトロな車両も年代の違うもので幾つか種類があるので好みのトロリーバスを見つけて乗ってみよう。
ケーブルカーのような乗り物。丘に街が展開しているので、急な坂や階段がとても多いバルパライソで、その低地と高台を結ぶのがこのアセンソール。
住民の大事な移動手段としてはもちろんだが、可愛く色が塗ってあったり観光資源としても活躍している。古いものでは100年近く前から使われているものも。
下の地図の緑の矢印のところがアセンソール。料金は100ペソ(約20円)から場所によって多少の違いがある。下記地図の印以外にもあるので気になる方は探してみて欲しい。
庶民的なレストランやバーが並ぶ通り。お酒などの値段もローカル価格なので安い。週末になると夜遅くまで若者たちで賑わう。
筆者も週末の夜に飲みに行ってみたのだが、どのお店も混んでいて路上で飲んでいる若者も多数。多少酔っ払っている人もいたが、夜遅くなっても治安が悪い感じはしなかった。
サンティアゴからバスで行くのが一般的。サンティアゴからバルパライソ行きのバスは幾つかのバス会社から頻繁に出ているので、事前に予約しないで直接バスターミナルに行って買うのが一番楽。
ただし、少しでも値段を抑えたい場合はネットなどで事前に購入しよう。値段は約600円~1500円。日にちや時間帯による。
ネット購入できるサイト
最終的にスペイン語のページに行ってしまう場合があるが筆者はgoogle翻訳を使って乗り切った。
色々な街を訪れたが、バルパライソは筆者のお気に入りの街の一つ。急な丘に街が広がり、色々な新しいカルチャーが育つ土壌があるアメリカのサンフランシスコに似てる雰囲気を持っている。
そこにいる人々も、いい意味で独特の雰囲気を持っている人が多かった。毎日行われるフリー・ウォーキングツアーもあり、バルパライソの歴史や重要なアートを無料で学ぶこともできる。
サンティアゴから日帰りも可能なので、チリを訪れたら是非行ってもらいたい街だ。