黄身って黄色いから黄身っていうんだと思ってたけど、白いパターンもあるんだ。
と、一人インドの朝ごはんを食べながら、準備を行いホテルを出た。
すでにドライバーが到着しており、ガイドもいた。
ここから長い長いドライブが始まった。
インドとは全くとして関係ないのだが、筆者の特技は早寝であり、車の中は最高の昼寝処だと考えている。
そのため移動時に見られたであろう様々な景色については記憶にないので、申し訳ないが割愛させていただかざるを得ないことを前以ってお詫び申しあげたい。
着いた!という声起こされて、寝起きのまま外に出るとジリジリと強い太陽が照りつけていた。
暑さのせいか周りに人はおらず、一人の少年が近くに腰をかけている程度であった。
水の宮殿と言っていたな、湖を見ると、確かに建物が建っていた。
陸地から1~2kmはあるのではないか。と思って見ていると、ガイドが教えてくれた。
「あの宮殿はインドの王様が作ったもので、王女様にプレゼントしたものです。」
なるほど。これだけ暑ければ水の上にいた方が涼しいでしょうね。
あそこまでは船で渡るのかな。などと考えていると、ガイドがもう一言加えて来た。
(ガイド※以下、ガ)今ではあすこには誰も住んでいないです。
(私)そう、それで?
(ガ)夜になると電気が着いている部屋があるそうで、あまり夜は近づかないようにみんなしている様です。
(私)夜は使ってる人がいるの?
(ガ)いえ、人はいません。
(私)???
(ガ)王女様が帰って来ているのかもしれないですね!ハハハ。
物騒なこと言ってくれるもんだ。
と暑さに負けて長いことゆったり見ることもできず、王女の幽霊などすぐに忘れてに車に戻り次の城へ向かった。
着いた!また同じ様にその声で起こされて、車から出るとそこは町の中であった。
なんだろう。ガソリン臭いな。そしてとにかく暑い。やはりインドは灼熱の国なのか、汗を滲ませながら、歩いた。
今度は道路の真ん中に立つ様に即され、カメラを渡す様に言われた。その通りにすると何枚かの写真をササッと撮り、また私の近くに来てガイドは言った。
(ガ)あちゅいですね!本当にあちゅい!インドはあちゅいので王様は王女様に風がたくさんで涼しいお城をあげました。それがこれですね。ハワァマハル!マハルはお城の意味です。
はぁ、あちゅい。行きましょう。
勝手に話して、勝手に終わりその場を離れた。
それにしてもインド人の発音は不思議であった。「つ」や「す」という母音が「u」になるものはどうやら発音できないらしい。
一枚の壁を見ただけでお城ということを理解することは難しかったが、昔の王様は王女様に何かとプレゼントをしていた。
・・・その後だった。
姿を見られることを禁じらた宮中女性の為の風の宮殿「ハワー・マハル」【ジャイプール・インド】
インドの交通ルールに対するモラル及び、リテラシーは恐らく高くはない。
何故ならば、私が乗っていた車は日本企業の教育を受けているのか無理に飛ばしたり、逆走したりはしなかったが、クラクションは大いに鳴らしまくっていたからだ。
恐らく、クラクションを鳴らしまくる行為が何かを解決するというより・・・
「!動け!俺はここにいるぞ!通るぞ!」
という意思表示なのだろうが、とにかく鳴らしまくっている様子には驚きを隠せなかった。
町の中の大きな道を行くと大きな交差点にあたる。
なかなか車が進まない様子を静かに眺めていると、窓をコンコン!と鳴らす音がした。
ハッとして外を見ると、インド人の男が、こちらをのぞいて指を立てていた。
そして手を合わせてくる。恐らく1ルピーを恵んでくれということだろう。。。
私は1ルピーか。と考えその男の身なりを観察した。
汚らしい泥っぽい洋服に、ズボン、顔の大きさも肩幅も普通の男性程度にあるのに、背丈についてはどうもおかしい。乗用車の車の窓のあたりまでしかないのだ。
どういうことかとのぞいて見ると、なんと彼は上体起こしの様に両足を道路に投げ出していた。
なぜ?と思いながらも何か不自由があるのかもしれない、と半分反射的に財布に手を伸ばすとガイドが言った。
(ガ)開けたらダメです。開けませんよ!彼にお金はいらないです。
と手を横に振っていた。
そうかな、インド人って冷たいな。と思いつつ財布へ伸ばした手を引っ込めて外の男から目を離すともう一度男は窓をコンコン!とやって来たがそれも無視すると、すぐに行ってしまった。
そして、彼は投げ出した足を引きずったまま、両手で体全体を引きずりながら他の車にまた同じ様にコンコン!とノックをして人差し指を立てていた。
その様子を眺めているとガイドが言った。
(ガ)彼は夜になると両足で立って飲みに行きますね。ここでもらったお金でベロンベロンです。
(私)え?歩けるの?
(ガ)そうです、そういう人もいるんです。インドには。
(私)そうなんだ、それじゃお金、いらなかったね。
(ガ)私はああいうのは大嫌いです。嘘ですね。あれは嘘です。
そう言ってしかめ面をするガイドを見て少し面白くなった。
インド人も色々いるな。
その後はインドの王様の墓なんかを見たが、ジャイプールの町にあるものはほとんどの建物がピンク色になっていたせいかピンク色のお城やら墓にはあまり感動はなかった。
新たなホテルに着くとガイドは言った。
(ガ)ご飯はここで食べれなす。何かあれば呼んでください。明日は朝8時に出ます。この後は建物からあなたは出ない。OK?
(私)アチャ(首をかしげる)
(インド風YESの言い方である)
(ガ)OK!!では、おやすみなさい。
そう言ってホテルに入ると部屋に連れて行かれ、準備ができたらレストラン(2F)に来る様に促された。