日本のほぼ反対側に位置する国ブラジル。日本の約22.5倍の国土を持ち、人口は約2倍。前衛的な建物や歴史的街並み、アマゾンのジャングルやイグアスの滝を始めとした絶景の数々を有する。
美しいビーチにサンバカーニバル。ボサノバやショーロなどのブラジリアン・ミュージックも有名。
2019年6月17日からビザなしで90日間の滞在ができるようになったこともあり、これからもっと旅行先として人気が出ること間違いなし。
筆者も1ヶ月滞在する中でブラジルの虜になってしまった。そんな筆者が思うブラジルの魅力をご紹介。
筆者がブラジルに惚れ込んだ理由の一番はブラジルの人々。
昔移住した日本人のおかげもありとても親日。どこでもとても歓迎してくれた。
元々人と違うということを好むブラジル人は、人種関係なくとてもフレンドリーだが、良い意味で特別扱いもしてこない。
少し仲良くなると普通に仲間の一員として扱ってくれる印象。
また筆者にとっても新鮮だったのが、人々の興味や憧れが欧米に向いていないことだ。もちろん欧米文化もたくさん入っているが、ほとんどは独自の音楽を聞き、独自のブランドを身にまとい、独自の文化が育っていた。
また裕福でない人でも常に笑顔で楽しそうに暮らしているように見えた。そんな人々の姿がとても新鮮で、いろいろ考えさせられた。
ブラジル滞在中とても居心地が良かった一番の理由は間違いなく人々だ。
移民が作った多民族国家で日本の20倍以上の巨大な国土を持つブラジルは大きく分けると5つの地域に分けられそれぞれが全く違った特色を持ち「ブラジルには5つの全く違う国が入ってるよう。」と形容される。
筆者はアマゾンがあるマナウスからサルヴァドール、そしてリオデジャネイロ、イグアスを1ヶ月かけて旅行したのだが、行く町ごとに色が全く違うことに驚いた。
アマゾンの町「マナウス」では毎年8万人以上が集まるアマゾン地方最大のお祭りに参加した。
アマゾンでしか流行っていない独特なアマゾンのジャングルをテーマにした音楽で人々が熱狂し、大規模なお祭りにもかかわらず、他の地域の人にはほとんど知られていなかった。
サルヴァドールは、アフリカからの奴隷が初めて上陸するのがこの街だったという歴史があり現在でも多くの黒人が住んでいてアフリカ文化とポルトガル文化が混ざった独特の雰囲気を持つ。サンバとカポエラ発祥の地と言われている。
リオデジャネイロはかつての首都で、いろんな民族が混じり合いとても活気がある街だった。美しいビーチに陽気な人々、自然も豊富で筆者的には全ても兼ね備えている街に思えた。
イグアスの辺りはもっと素朴な印象。
アマゾンのジャングルとイグアスの滝はあまりにも有名だが他にもまだまだ絶景が見れる場所がブラジルには沢山ある。
真っ白な美しい砂丘が美しい「レンソイス・マラニャンセス国立公園」は雨季になると砂丘に溜まった雨が美しいエメラルドグリーンの湖を幾つも作る人気の観光地。
またブラジル最後も秘境と言われる「シャパーダ・ジアマンチーナ」には青の洞窟やテーブル・マウンテンなどの壮大な自然が楽しめる。
広大な国土を持つブラジルにはまだまだ絶景が拝める自然が知られていないだけでありそうだ。
バロック様式やコロニアル様式の建物などが多く残る街も多くあり、筆者が行ったサルヴァドールもそのひとつ。
南米特有のカラフルな建物が多く、ヨーロッパの歴史的街並みとはまた違いちょっと荒削りなところが味があっていい。
何もない所からたった5年で作られた現在の首都「ブラジリア」1957年に遷都されてからわずか30年で、近代的で大規模な計画都市が評価され世界遺産にも登録。未来感満載の前衛的な建物が多い。
またリオデジャネイロにある「リオデジャネイロ大聖堂」を始めとしたヨーロッパなどではまずお目にかかれない前衛的なデザインの教会も多数ある。
サンバ、ボサノバ、ショーロなどブラジルには多く魅力的な音楽がある。
街のいたるところで生バンド演奏などが楽しめる場所があるので是非、生のブラジリアン・ミュージックを体験して欲しい。
筆者たちはリオデジャネイロではショーロの生演奏を楽しみ、サルヴァドールではアフリカン・ミュージックとラテン・ミュージックが合わさったような音楽を聞き、アマゾン・エリアには個人的には”魅力的な音楽”とは言いにくいが、地元の人々が大いに盛り上がるジャングルをテーマにした独特なポップミュージックのような音楽が存在し、圧倒された。
ブラジルといったらサッカーだろう。筆者がブラジルに訪れた時はちょうどワールドカップ・ロシア大会が開催されていて街中がサッカー一色になっていた。
特にブラジル戦が行われる時にな巨大スクリーンが街の広場に設置され試合前にはバンドやシンガーが場を盛り上げ観客は踊り、大盛りあがりだった。
ブラジル代表の試合がある時には学校も仕事も休みになるという。
アート好きなら日本のほぼ反対に位置するブラジルで南米のアートを楽しむのもお勧め。
筆者はどちらかと言うと現代アートが好きなので、リオデジャネイロにある「リオデジャネイロ近代美術館」は所蔵してあるアートも膨大で、南米感のあるアートがたくさんあり楽しめた。
また街なかにあるグラフィティも南米ではアートとして認められていてレベルが高く、行く街のそこら中で素敵なグラフィティに出会うことだろう。
その中でもリオデジャネイロにあるブラジル五輪時に制作されたブラジルの著名なアーティスト「エドゥアルド・コブラ」による巨大壁画は有名。
1年を通して温暖な国だからか、どこで飲んでも必ずビールはキンキンに冷えている。冷えてないビールを出すのは犯罪なのかのような徹底ぶり。
2本買ったら3本くれると言うので、3本買ったら「今すぐに飲まない分は冷やしといてやるから後でまた取りに来い。言われことや、「まだあまり冷えてない。」という理由で売ってもらえないこともあったくらいだ。
テーブルに置いたビールが温くならないようにビールにカバーがついてくるのも一般的。
人生観が変わる国という国があるとすれば、ブラジルも間違いなくそのひとつに入ると思う。
陽気で気さくなブラジル人の考え方や価値観には学ぶことが多く、GDPの上下や先進国と後進国という枠では測れない豊かさがブラジルにはあったような気がした。
治安などの不安な要素はあるが、将来住んでみたい国のひとつだ。
これからビザなしでの渡航が可能になり、少しだけ身近な旅行先になった。是非一度訪れてみて、ブラジルの魅力を味わって欲しい。
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