イタリア、ウンブリア州の北東マルケとの州境近くにあるグッビオ(Gubbio)は、山の中腹に建てられた中世の町並みが色濃く残る美しい街。ギネスブックにも登録された世界最大のクリスマスツリーがあることでも有名。
グッピオの歴史はとても古く、イタリア最古の民族とされる古代ウンブリア人が紀元前3~1世紀に記したとされる青銅板文書が発掘され、新石器時代から街として機能していたことが証明された。
長い歴史があるグッピオでは様々な時代を象徴する歴史的観光スポットが小さい街ながら沢山あり、古代ローマの劇場跡や様々な時代に建てられた教会、羊毛業が盛んだった頃の石造りの建物など。発見された古代の青銅板は中心広場にある14世紀に建てられたパラッツオ・デイ・コンソリ内内に展示されている。
石造りの建物と石畳、山の中腹に麓を見下ろすように建てられた中世の町並みが残るグッピオは坂道が多く大変だが、古代ローマ時代、ゴシック時代、ルネッサンスなど様々な時代の建築が融合した街歩きがとても楽しい街。
日本でもスカパー!などで放映されているイタリアの人気ドラマ「マッテオ神父の事件簿」の舞台にもなっている。
グッピオで1番大切な日は守護聖人聖ウバルドの記念日5月15日に行われるろうそく祭りだ。
この何世紀にも渡って行われているお祭りは3つのグループが赤、黄、青のチームにわかれ先端にそれぞれの守護聖人が飾られた約300キロもある木製の燭台をかたどった山車のようなものを20人くらいで担いで頂上の教会を目指して駆け上がるというお祭り。ちなみにろうそくはグッピオがあるウンブリア州のシンボル。
ギネスブックにも登録されたグッピオのクリスマスツリーはその大きさ高さ750メートル、最大横幅450メートル。
インジーノ山という山の斜面に250種類以上の様々な種類のライトが850個以上を使って描かれており、夜空に色とりどりにきらめく巨大なクリスマスツリーは圧巻。
グッピオへは近くに駅が無いため、バスか車で行くのが一般的。フォッサート・ディ・ヴィーコ駅からか、ペルージャのパルティジャーノ広場からバス。