マチュピチュへの玄関口として必ず訪れることになる「クスコ(Cusco)」標高3,400メートルの高所に位置し、インカ帝国時代の首都でもあった。
インカ帝国の高い建築技術とスペイン統治時代の建築様式が融合してできた町並みは世界遺産にも登録されている。
町並みが美しく街歩きが楽しいクスコ。
僕らは居心地も良かったおかげで、マチュピチュ観光の前後に数日間ずつと予定より長めに滞在してしまった。そんなクスコの魅力をご紹介。
クスコとは「ヘソ」という意味を持つケチュア語で、インカ帝国時代の首都だった町。太陽を崇拝するインカ帝国によって黄金に飾られた神殿や宮殿が作られ大いに栄えた。
しかし16世紀に入りスペイン人によって征服されてしまう。その結果、黄金は持ち去られ神殿や宮殿などほとんどの建物が破壊され、その土台の上にスペイン様式の建造物が建てられていった。
インカ古来の建築技術は素晴らしく、土台となる石組みは剃刀の刃も通さないと言われるほど精巧で、2度の大地震でも崩れることはなく現在も残っている。
アルマス広場や大聖堂、インカ帝国時代の遺跡とスペイン統治時代の建築が残る美しい街並みは、街歩きがとても楽しい。
インカ帝国時代の石組みの技術の高さを証明する有名な「12角の石」や水路の後などたくさんの遺跡がスペイン様式の建築の下に残っていて、それらを探すのも面白い。
治安は比較的良い印象。スリや泥棒などはいるが、気をつけていれば夜歩いていても危ない感じはしなかった。
日が暮れたら是非アルマス広場に行ってみよう。山の中腹に建てられた家たちが光を灯し、それが作り出す見上げる夜景とライトアップされた建物の暖色系の温かい光が広場を包み幻想的な雰囲気に。
クスコはさすがマチュピチュの玄関口だけあって、たくさんのお店やレストランがありいつも賑わっている。そんな中で、ランチ限定になるが筆者が是非お勧めしたいのは、メルカド内にある食堂。いつも地元の人で賑わっていて活気があり、小さい食堂のようなお店がメルカド内にたくさんある。
中には観光客向けに英語メニューを用意してある店もあるが、それらは少しだが割高なので、地元の人が食べているもので美味しそうなものを見つけて、それと同じものを頼んでみよう。
ホワイトシチューに鶏肉が入ったものをご飯にかけた料理や、かき揚げのようなもの、魚介のスープなど様々料理があったが、基本どれも美味しかった。値段は200円くらいでとてもリーズナブル。食後には同じメルカドで売っているフルーツジュースもお勧め。
マチュピチュ以外にもクスコの近くには様々な観光スポットがある。マチュピチュを含めほとんどがツアーに頼らずに自力で行けるのだが、唯一自力で行けないものでお勧めしたいのが、レインボーマウンテンだ。
比較的新しい観光名所で、数年前からようやくツアーが組まれるようになったらしい。クスコから日帰りで行くことができるが、車で4時間~5時間かかるところにあるので自力で行くにはかなり厳しい。
しかし標高5,000メートルを越えるところにある七色に山は絶景。ナショジオやCNNで取り上げられたら一気に話題になったそうだ。ツアーの値段は店によって違うが約20ドル。
インカ帝国時代の首都でありたくさんの遺跡が残る町クスコ。マチュピチュと同時にペルー初の世界遺産として1983年に登録された文化的にとても重要な所。
インカ帝国とスペインの文化が融合した美しい街並みは街歩きがとても楽しく、町のサイズや人々の雰囲気など、とても居心地が良い。マチュピチュへ行く時の通過点としてではなく、数日滞在して楽しんでもらいたい魅力あふれる町だ。