カオスという言葉ばピッタリなインド。ガイドブックやインターネットに散々書いてある様々なボッタクリの手口。
しかし知っていても騙されてしまうのがインドという国。高額なボッタクリは避けないといけないが、多少のことはゲーム感覚で楽む気持ちで臨まないとせっかくのインド旅行が台無しになってしまう。
筆者も遭遇した代表的なボッタクリの手口を紹介しよう。
もはや名物と言ってもいいだろう多くの旅行者が最初に降り立つデリーでの詐欺・ボッタクリ。その手口はとても華麗で手が込んでいる。
ホテルや鉄道のチケットを買おうとニューデリー駅に向かう途中に100%出会う詐欺師たち。
こちらが迷っていると親切そうに話しかけてくるインド人、リキシャのドライバー、無論こちらから話しかけても99%それは詐欺師だ。
「お祭り、選挙で鉄道が数日動かない。」「そのホテルはもういっぱいで泊まれない。」たとえホテルの住所を見せて行き先を示してもあの手この手でボッタクリホテルや政府公認(を偽る)のツアリストインフォメーション、旅行会社とやらに連れて行かれ高額なツアーを組まされる。
わざわざニセの鉄道予約のページをパソコンで見せてきて「ほら、鉄道はもう数日予約が取れない。ホテル、ドライバー付きで○○ルピーでどうだ?」など勝手にツアーの予定を組み中々帰してくれない。
リキシャにも乗らず話しかけてくる人間を全て無視して目的地まで行ければいいが、それも難しいだろう。デリーに降り立つ時は昼間の時間帯に着くようにし、たっぷりと余裕を持ってホテルなり鉄道のチケットを買うようにしよう。
ちなみに鉄道のチケットは「外国人専用チケット売り場(INTERNATIONAL TOURIST BUREAU)」が駅構内になるので根気よく探そう。
ボッタクリツアーを組んでしまった場合は諦めて楽しもう。以外にもドライバーは良いヤツが多くしっかり楽しませてくれる。
インドの観光地にはどこにでもいる「ハローマイフレンド、ミスター、ミス」と話しかけてきては勝手にガイドしてきて最後にお金を請求してくる人たち。
ガイド自体はしっかりしてることが多いので、役に立ったと思ったら言い値ではなくこちらが払ってもいいかなと思う額を渡そう。それか事前にしっかり値段交渉をしよう。
必要ない場合は「NO」とはっきり意思表示をし、後は無視だ。
目的地を告げてもそこに行かず、あの手この手でコミッションが貰えるお土産屋やホテルに連れて行かれてしまう。
特に夜のニューデリー駅に多く出没。駅前にたむろしているものは避け、流しのものか英語が通じないものが安全な確率が高い。
バラナシに出没する個人的には憎めない詐欺師。
ふらふらとガンジス川を散歩しているとニコニコ握手を求めてくる。
応じるとそのまま手を引き寄せられマッサージをしだす。適当にあしらって去ろうとすると「アナタも気持ちい、ワタシも気持ちい」と訳がわからないこと言いお金を請求してくる。
爺さんの憎めないキャラと手口の面白さで、10ルピーほどあげてしまった。
ただし、マッサージをそのまま放っておくと新たにマッサージ師が増えたりどんどんエスカレートし高額な額を請求してくる場合もあるので注意しよう。
こちらは詐欺、ボッタクリと言うのとは違うのも知れないが、バラナシの火葬場を見学していると火葬場の中を詳しい説明をしながら案内してくれ、最後にガンジス川に葬られる為に死を待っている老人を前に「この火葬に使う薪は匂いなどを防ぐために凄く良い物を使っている、しかも1人につき250キロ必要なんだ。それは寄付で成り立っているので、幾らか寄付してくれないか。」と死を待つ人前で言われて寄付しない日本人は少ないのではないのだろうか。
払ってから外でぼんやりしているとガイドのように同じことをしている人が何人もいた。
寺院や学校の近くなどの場所に多く「これを売った売上で貧しい子供たちに~~を寄付する。」やインド国旗を勝手に付けてきて寄付金を要求する。
これも詐欺・ボッタクリとは言いづらいが、商品が高額だった場合や、寄付したのにも関わらずもっともっとと言ってくる場合があるので毅然とした態度で挑もう。
あげたらキリがないくらいいる様々ボッタクリたち。しかし何故か憎めない輩が多い。
いちいち気を張りすぎていては疲れてしまうしせっかくの旅行も楽しめない。
こういった小さいトラブル、面白い人間と出会えるのも醍醐味のひとつだと思って楽しめるかがインド旅行を最高のものにしてくれるかどうかの鍵だと思う。
ボッタクられても大した額ではないことが多いし、その割にこの先の人生ずっと話のネタになるはずだ。
観光名所めぐりだけではなくインド人のたくましい生き様も楽しもう!