アジア三大祭のひとつ、スリランカの「ペラヘラ祭」。ペラヘラ祭りと言えばスリランカ中部の古都キャンディのエサラ・ペラヘラ祭(Esala Perahera)が有名だが、実はコロンボでもペラヘラ祭りが毎年行われている。それは「ナワン・ペラヘラ祭(Navam Perahera)」と言い、キャンディのペラヘラ祭に次ぐ規模で、まだ観光客にもあまり知られてなく、それほど混雑はしないのでお勧め。
「ナワン・ペラヘラ祭」は日本ではまだあまり知られていないが、世界中から観光客が訪れるコロンボで最も重要なお祭り。
ペラヘラとは行列を意味する言葉で、キャンディの「エサラ・ペラヘラ祭」とコロンボの「ナワン・ペラヘラ祭」とでは違う目的のお祭りだが、お祭りの内容自体はかなり似ている。
ガンガラーマ寺院(Gangaramaya Temple)からスタートするパレードは、ヴィハーラ・マハー・デーウィ公園などを周り最後は寺院に戻ってくる。
「ナワン・ペラヘラ祭」は毎年2月の満月の日、ナワン・ポヤデー(Navam poya day)に毎年開催される。ナワン・ポヤデーとは、仏陀の十大弟子の2人、舎利弗と目連が弟子になった日で、その日を敬意を払い、お祝いすることがお祭りの目的。
神聖な宝物が入った棺を背負った象を中心に49頭の象がたくさんの伝統舞踊と楽器と一緒に行進する姿は圧巻だ。
行進しながら長いムチで地面をバチン!と叩く男たち。
ムチで地面を叩くのには幾つか理由があり、1番の理由は、彼らの後に続くパレードが邪魔をされないように道を空けさせるため。2番目の理由は観客にパレードが近づいているのを知らせるため。3つ目の理由は、ムチを鳴らすことによって天人たちをお祭りに招待しているのだそうだ。ムチ使いの後に花をお盆に乗せた仏教徒が続く。
美しいカラフルな衣装を纏った象たち。
綺羅びやかな装飾と衣装は大きな象たちを一層際立たせる。象たちの衣装は額の花飾り、耳部分と胴体部分の3つに分けられ、最も綺羅びやかで豪華なものを身につけるのは、ナワン・ペラヘラ祭のハイライトになる、神聖な宝物が入った棺を背負った象。
ナワン・ペラヘラでとても重要な役割を持ったグループ。
幾つかの種類のスリランカの伝統太鼓とトランペットのような楽器を使う人達で構成され、太鼓のリズムに合わせて他の楽器やパフォーマンスが行なわれるので一番重要な役割とされている。
様々なタイプのダンサーがいて、竹馬に乗って踊るグループ、体に金属のプレートのようなものをつけて踊りながら音を出すグループ、細長いしなる竹のようなものを使って踊るグループ、バク宙などのアクロバティックな動きをするグループ、ファイヤーダンスなど。どのグループも美しい伝統衣装を身に纏っている。
僧侶たちの行進、トラックに乗った真っ白な仏陀や怪物のお面を被って行進するグループなどバラエティーに富んだパレードが3時間から4時間に渡って行なわれる。
ナワン・ペラヘラ祭は何代に渡って引き継がれてきたスリランカの伝統文化の美しさとユニークさが体験できる。またスリランカ独特のストリート・フードの屋台もたくさん出店しているので、一風変わったグルメも一緒に体験できるとてもお勧めのイベントだ。
ナワン・ポヤデーが本番だが、前日にリハーサルのようなものが行なわれる。パレードが通る道沿いには有料の席もあるが、たくさんの無料の席があるので、パレードが見やすそうなところに陣取ろう。
筆者たちは、まずガンガラーマ寺院を見学し、パレード開始1時間前くらいに席を確保しに行ったが、席には空きが結構あったので、席の場所にこだわらないのなら何時に行っても大丈夫だろう。
開催日はナワン・ポヤデー(2月の満月の日)。開催日はガンガラーマ寺院のホームページで確認できる。
名前:ガンガラーマ寺院(Gangaramaya Temple)