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“The Travel Story 47” -宇宙と交信する国- 【プーノ〜クスコ ペルー1】

国境を越えて

ボリビアからペルー へ国境を越えた。

持ち物とかを確認されることも無いし、何日いるのか?とかも聞かれず、ただ判子を押してくれた。

陸路ってなんともゆるい。

そういえば、ラパスから乗ることになったボリビアンポップだけどこれがなかなか快適。

行き先はチケットを買う時に選択した。

ボリビアラパスからコパカバナ、その後はペルーのプーノ、クスコ、ナスカ、リマといった具合に回っていく。

バスには世界各国の旅行者が乗っていて、だいたい同じようなルートを踏む。

だから声を掛け合えばすぐに友達が作れたりするのだ。

ペルーに着いてからそんなバスの友人のサニーとジャスミン、サラとご飯に行った。

ここでは自分の国のスペシャルな料理の話とか、それぞれの国の無料教育制度の話なんかをしてた。

(日本からは天ぷらやお好み焼き、日本には無料教育は実質存在しないことを話すと驚かれた。)

みんなおしゃべり好きで必ず2時間は話し込むような気がする。

ジャスミンとサラはベルギー出身で、やはり、フランス語、オランダ語、英語、スペイン語(勉強中)が話せるらしい。

フランス語とオランダ語はやっぱり似ていないからだろうか?

言語習得はベルギー人の特技なのだろうか?羨ましい言語能力だった。

が、ここで驚きの事実。

日本・中国・韓国の人々は全く違う言語で私たちはお互いに理解する事が出来ない。

けれど、スペイン・イタリア・ポルトガルの人々はなんとゆっくり話せばなんとかコミュニケーションが取れるのらしい。

理由は、陸続きで繋がっていて似たような発音や綴りを使ってるからだそう。

英語ができればスペイン語もそんなに難しくない!という噂もあった。(英語がヨチヨチの私にはまだまだ先の話だわ・・・。)

ここでジャスミン・サニーたちと別れ、ペルーのどこかでまた会おうね!と約束した。

プーノの街

街は賑やかでスーパーマーケットの前の路上では店を広げる人たちをたくさんみた。

翌日、プーノを歩いて見て回ると見つけたのは新たな乗り物だ。

なんだかおもちゃみたい♪

トゥクトゥクにもちゃんと壁が付いていてあったかそうなのと、おもちゃ見たいな三輪車のタクシー?のようなもの・・・。

これもなんだかおもちゃみたいでかわいい

プーノという町自体は本当に小さな田舎町。

見所は葦の草で出来ているウロス島。

ここに行くためにこの町に宿泊した。

ナショナルジオグラフィックの写真を見て「絶対ここに行きたい!」と楽しみにしていた場所だ。

インカポップコーン(粒が大きくて真っ白なのが特徴-日本ではジャンボコーンなどと呼ばれる)

UROS Island

船でウロス島まで連れていかれる間、ツアーガイドが私たちにその暮らしぶりを説明してくれた。

が、ほとんどはエンジン音で聞こえず・・・。

後に調べたが、この草の島はウル族という民族が住んでいる島で。

もともと、征服文明による支配から逃れるため、ウル族はその地からチチカカ湖に移住し、葦の浮き島を作ったのだそう。

程なくして、ウロス島に到着。

本当に水草で出来た島で、自分たちが降りようとした地面にはもっさりと水草があった。

ガイドが中へと導いてくれて、チチカカ湖全体の説明があった。

使っている道具や布なんかを見せて紹介してくれた。

その間、ここに住んでいるであろう民族風の女性がその人とスペイン語?なのか、他の言語か何かでやり取りしながら説明があった。

これはどうやら、彼らが仕留めた食物

なるほどなるほど、そんな風に生活しているんだね~!とうなづきながら、聞いていると今度は部屋の中に入るように促される。

ここに住んでいる民族と思しき女性が入ってきて、説明を始め、終わるとお土産を買うように言われて外に出された。

小物を見せられておばちゃんに「こんなんかわいいーやろ!買わんか?ほれ!」とやられ、そっぽを向きながら、別の方へ移動。移動。移動。

見学を続けて行くうちにいつの間にかウロス島を作る水草で出来た船の前に到着。

しばらくして女性たちに呼ばれる。

「ほら!船に乗って!そうそう!ほら!どうぞ!乗って!」

やたらと勧められるままに船に乗る。

ここまではなんだか楽しかった。

ああ、これもツアーに含まれてるんだ~すごいな~なんて。

女性たち、一生懸命船を漕いでいく。

するとさっきまでただ遊んでいた子供達が、みんなの真ん中に座り始め、歌を歌い始めた。

それも、各国の歌をだ。

日本からは「チューリップ」。

どこでどうやってこの歌を手に入れて、この素朴な子供達に覚えさせたのか・・・。

だんだん怖くなって来た。

誰かが拍手しても、無表情で子供達は歌い続ける。

これは歌う前で姉妹でじゃれていた。

これ、毎日やらされてるんだろうな、かわいそうに。

そろそろ終わりかな?と思ったところで、子供がかぶっていた帽子をチップ入れにして観光客の目の前を回って行く。

あれだけ頑張って歌うたわれたら、あげないわけいかないよね・・・。

と、持っている小銭をあるだけ入れたが、それでも子供達の顔色は全く変わらない。

そりゃそうだよな、毎日やってるんだもんね。子どもたちを気の毒に思った。

さて、降りようかな。と船の外を眺めていると、さっきまで船を漕いでいたお母さんが今度は目の前にやって来て、チップをねだってくる。

確かにあなたも力仕事してたけど。。。

親と子の両方でチップねだってくるなんて聞いたことない・・・!すごい作戦だ。

もうないよ。って顔をしてもチップをもらうまで決して、そこを退こうとはしない。

仕方ないのでいくらか渡すことにした。

しかし、ありったけの小銭はすでにお子さんの方に渡しているので、今度はもう1000円くらいに当たる札しかない。

給料という形でいくらか渡されているはずだろうから、こんなに渡す必要はないんじゃないか。。。と思いつつももう出すものがない。チップを渡した。

ガイドもこれを知っているはずだが、何も触れなかった。

こうでもしないとここでの生活がままならないというのだろうか・・・。

暗くなってくると、辺りには電灯の明かりがつき始めた。

ソーラーパネルを使ったLEDによる明かり、それにテレビの音声も聞こえて来る。

そうか、ここには文明がたくさん入って来ていて、別にそこらの人たちと変わらない生活してるのか。

プーノの町

前にH氏がタイに首長族を見に行ったことがあってその時の話をしてくれた。

H「首長族ってどっかの秘境の村で生活してるんだろうな~なんて思うじゃん?」

C「うん、そうだと信じてるよ。」

H「俺が行ったツアーでは、タイのいろんな民族たちが丸っとまとめられてて、順番に見せられるの。」

C「え?それが村なの?」

H「そう、それが村風に一つの場所に集まってて、『ハイ!こちらはOO族~!次はXX族~最後に首長族~!』て感じで動物園みたいに見せられるの。」

C「え~、、なんかすごいね。それ。嫌な感じ。」

H「だよね、でも民族なんてそんなもんだよ、みんな普通に生活してんだからさ、見せもんじゃねーってことなんだろうな。」

C「そっか、考えたことなかった。。」

H「にしてもあの、チップの取り方は無いよな~エゲツないよな〜。」

なんだか、民族ツアーについて考えさせられた。

UROS Islandの歴史と学び

この水草の島、ウロス島は一度は人が住んだもののだんだんと人が離れて行った。

理由はやっぱり、生活が厳しかったり陸の方が色々と便利だから。

が、これが観光資源であると気づいた島民たちが、最初は陸と島を行き来してこの観光地を支えていたが、今は3~5世帯が住んでいるのだとか。

もちろん、観光業で食べて行くために。

考えて見れば、平均月収が5万円のペルー。

多分5万円なんてもらってるのはほんの一握りで、殆どが、1万円とか2万円のなかで生活してるのだと思う。

「お金」に困っているからこの島を残し、ここで生活しているんだと思えばツアーの中のこの流れも理解できた。

もっと国が支援してあげて入れば、こんなことも無いのかもしれない。

でも、国にもそんなお金は無い。そして、あの子たちも、あの女性たちも必死に生き抜く人の1人。

ちょっと嫌な感じは残ったけれど、勉強代だ。

民族や村を見に行く時には深い敬意を持って相手のことを知ろうと努めなければならないな。と改めて学ばされた。

それにしてもテレビで見るドキュメンタリーとか、national geographicの写真とかってこういう現場で撮られてるのか・・・元々行きたい!と思った発端を思い出すと苦い気持ちになった。

クスコへ

見たかったウロス島も見れたということでプーノをでてペルーホップバスでクスコへ向かう。

クスコといえばマチュピチュの拠点の街。

大きな町だし、綺麗だと聞いていたからとっても楽しみにしていた。

それに東京で出会った友人でインド人のサシがいる。せっかくだからサニーと4人で会えたら面白いかも!などと期待したり。

バスが到着すると早速ホテルへと向かうがすでに辺りは暗くなっていたため、ペルーホップのスタッフがホテルまできちんと送り届けてくれた。

素晴らしいサービスだった。

Wifi問題

ホテルに到着すると部屋があてがわれた。

温水も一応出る、Wifiも繋がる、と確認した。

大丈夫だ、順調、快調!(宿によっては温水が出ないこともあるし、wifiが使えない場合もあった。)

部屋から出て、ご飯を食べてその日は就寝した。

サント・ドミンゴ・カテドラル(教会)

翌日、パソコンや携帯電話を使って、インターネットに接続するとどうも動かない。

これはどうもルーターがおかしいらしいぞ?

でも、今日はサニーとサシ会う約束をしている日だ。できれば夕方には連絡を取らなければ・・・。

受付に確認すると「今は壊れていて動かない。でも多分夕方には良くなると思うよ。」

そう聞いて、私たちは外へ出た。

一周して戻って来て、もう一度インターネットを確認するも全く反応せず。

時刻は16時になっていた。

H氏も確認するも、直らず・・・。

確かにルーターが壊れているか、そもそも電波が悪い状態、だとしたらホテルのスタッフにはどうしようもないことなのだが。

私たちとしては、wifiが無いと何もできないし、他の場所にカフェがあるわけでもないしどこにもつなぐ場所がない。

受付で再度確認する。私も英語は大して話せないが、受付の女性もこれまた英語が堪能ではないらしく会話にかなり手間どう。

それでも言いたいことを理解してもらって連絡を取らなきゃ!と躍起になった。

どこかでwifiに繋げないかを確認したり近くにインターネットカフェは無いのか?と聞いてみたが

一つも情報は得られず、黙って朝を待つしかない。らしく、自分にはどうしようもないと伝えられた。

サニーとサシと連絡が取れないんじゃないかと絶望的な気持ちになった。

そんなやり取りをしている間に、受付の女の子が彼氏と目の前でイチャつき始めた。

そこで、心が折れた私はチェックアウトと宿泊費の交渉を行った。

C「わかった、どうしようもできないなら、チェックアウトする。

別のホテルに移るから、申し訳ないけれど2泊分の宿泊費のうち、一泊分を返してもらえる?」

驚いたのか、困った顔をしてオーナーを呼び出してくれた。

おぼつかない動きで電話をかけ、彼女は人をよんだ。

10分後にオーナーがきて、流暢な英語で私にwifiの状況を説明しキャンセルについてとお金の返金についても受け付けることを教えてくれた。

とても親切で、他に持っているホテルの住所も教えてくれた。

が、この先二日間取っているホテルがあるのでそこに行ってみる。と伝えて、お金をもらいそこを出ることにした。

外国にいると、ブチギレて感情表現しないと相手に伝わらなくて(言語の問題のせいもある)対応してもらえない。というのは旅をしていると本当によくあることだな。と感じる。

仕方がない。といえば仕方がないことだし、彼らの言ってることも理解できるけれど、「私にはこれが必要だ。譲れない。」ということを本気で示さなければ泣き寝入りが待っている。

今日はなんとか、納得いく方向で事が済んだ。少なくとも2時間は掛かったけれど・・・。

そして日が暮れかかっている中でホテルを移動した。

クスコ Tayta washi Hotel

S「今日は予約してないですよね?明日から、、だと思うんですが。」

C「そう、そう、明日から予約していたんだけど、ちょっと色々事情があって。今日から泊まりたいんです。」

S「なるほど・・・。いいですよ!3人部屋が空いてます!明日は移動してもらうことになるのですが・・・いいですか?」

C「もちろん!構いません。」

やり取りがスムーズで心地がいい。英語でやり取りできるだけで本当に気持ちが楽になった。

いや、待って!

それもこれも私がスペイン語を話せてればなんのことはない!やり取りだったはずなのに。。。不甲斐ない。

部屋に入り、Wifiと自分の持っている端末を繋げる。

そして、サニーとサシに連絡してみた。

サシはホテルで待っていてくれて、サニーは山登りで高山病にかかったらしく来れないとのことだった。

やっと会えた

サシは東京の友人を通して2年ほど前に出会った。

彼はインド人だけれど日本語も英語も話すし、今はスペイン語も勉強中らしい。

6月から旅を始めて、私たちが出発した12月から世界のどこかで会えないか?会えないか?と連絡を取り合っていたのだ。

やっぱり変わらない癖のある日本語と優しくてあったかいのんびりした雰囲気。

変わらない何かを感じてなんだか懐かしくなった。

日本で、東京渋谷で遊んでた日々が思い出される。

あの頃、私はこんな風に旅に出るなんて思いもしなかったな。

サシは日本で働いていた二年間、この旅のためにお金を溜めていたらしい。賢い人だね、サシって人は。

ビールを飲みながら、ここまでの旅の話をお互いした。

自分の友達に会えるって本当に嬉しくて幸せで心が落ち着いて幸せな気持ちになれた。

サシに感謝して。

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