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“The Travel Story 24” -神々の住むの島-【バリ島 インドネシア 3】

Ubud(ウブド)

バリ島って言ったら海だよね!そう、透き通る海に美しいビーチ、ビーチベッドやバリらしいカラフルなフルーツを使ったカクテル・・・などが頭に浮かぶ。

が、私たちはどちらかといえば山好き!そしてこれ以上ないと言われるほどのGili Menoの美しい海を満喫してしまったせいもあり、Gili Meno以上を今求めるのは難があるとして、バリ島の内側、山方面のウブドという場所を目指した。

空港のあるスミニャックからは大体1時間半程度。今回はスミニャックからは少しウブドに近いのにタクシー代(バスはややこし過ぎた)がスミニャックからよりも500高い3000ルピー。

計算の仕方、知らないのかな・・・?と言いたくなる。

後進国と呼ばれる国は特に移動運賃がかなり曖昧で、ものの価値の見方がわかってないことがある。

ちょっとそこまで(約3km)の距離がタクシーで500円、100km離れた別の国までいくバスが600円。

!? え? いま、本当に500円って言った?タクシー?絶対おかしいでしょ、ちょっと確認してみ?今これからあなたは3km移動して戻ってくるよね?

往復でも6kmじゃない・・・?

と話すけどそんなのは通じない、「俺は500円もらわないと走らない。」

なんかあなたの言いたいことはわかるけど、あんたのトゥクトゥクに3人以上乗せるなんて無理だし、この乗り心地でそれいうの?とかなり呆れてしまったのはラオスでの話だ。カンボジアでもそんなことがあったような。

インドネシアもちょっと似たようなところがあるように思った。

ウブドに着くとこれまた人気のエリアから少し離れた場所にホテルを取っていた。

居心地の良し悪し

インドネシアは平家のホテルがどうも多くて、ヴィラ形式のホテルが多い。

その理由は後から調べてわかったんだけど、最初は2,3軒の家を建てて開業して上手くいってお金が回り出したら、さらにもう一軒、もう一軒と足していくらしい。(メモメモ・・・)

ちなみに少し豪華めなリビングダイニングと寝室2部屋あるような家でも100万程度で作れるらしい。

・・・欲しい。

チェックインするとバリらしい窓の多い部屋に通された。

冷房はない。

その代わり大きめのサーキュレータが一つ。

窓に網戸がついている。ということは蚊も多いのか。

なんて部屋の状態をチェックしていると、オーナーの男性がやってきて、「シューッ!・・・・シューッ!」とドアの前にスプレー。

何事かと聞くと蟻を始末していたとか。

蟻ね、、別に入ってこなければいいんだけどな。玄関くらい。

と思ったが真面目にやっているようなので放っておいた。

そのうち彼は一度日本に行ったことがあるという話をしてくれた。

丸井や伊勢丹などでバリ雑貨を売っていたのらしい。

日本語はわかるのか聞くとわからないと言っていた。

が、その日の夕方私たちが夕ご飯を食べに出て、戻ってくると出る前に欲しいね。と日本語で話していた雑巾がおいてあった。

それに中に干していたタオルの干し方が変わっていた・・・。

きっと親切のはず。きっと優しさのはず。

とはわかっているものの、こういうホテルで勝手に部屋に入られて、しかもいまは私が使っているタオルが他の人に触られる、それも掃除をしに入ったわけではなく気軽に入室される、というのは正直不快だった。

高級ホテルなら、毎日掃除が入るし、信頼関係をお金で買ってる、という意識があるけど、私たちが泊まるような安宿(設備:ボタン式のドアなど)にこういうことをされるとまた、どこかのタイミングでまた部屋に入られることを気にしながら部屋にいなければならないのかと、なんだか安心できない状況に不信感が増した。

基本的に日本の旅館なんかでは部屋に入って布団を敷いておく、掃除が済んでるなんてことは普通だが、海外でそれは高級ホテルでない限り何日いてもそういうことはほぼ100%の確率で起きない。

誰も入らない。

スコール

ウブドでは天気が安定しないのか、朝は晴れている!今日はいい天気だ、と出てきても1時間後には土砂降りになるなんてことはザラだった。

せっかく見にきたライスフィールドは刈り終えたばかりで茶色いし。私が期待していたのはもっとグリーンがそこら中にあって丸みを帯びた田んぼがある。

そして米の重さでカーブした稲の草に美しさを感じる・・・なんて思ってたのに米がないよ~、棚田が思いっきり土色だよ~。

とがっかりしつつも少し散歩しながら、ホテルに戻ることにした。

H氏がバイクを走らせていると、突然・・・ボツ!ボツ!ボタボタボタボターっと大きな粒の雨が降り始めた・・・。

嘘でしょ!?と大急ぎでレインコートを着込む。

やばいやばい。とカメラをしまい、iphoneをしまい、その上にレインコートを着込む。

私はロングコートを、H氏はジャケットコートみたいなものを着込んだ。(実はパンツもセットでついてたのに「そんなの絶対着ないよ。」と言ったら捨てる羽目になったH氏、かわいそう。)

バケツをひっくり返したとはこのこと?というような感じで、かなり強い雨が体を叩きつけた。

速度を落としてても多少の風が私たちの体にあたり身体中が冷えていた。

雨がやんだのは30分か40分後。

思いきし暴れてスッキリした!というように雨はスッと止んだ。

そんな雨の降り方がスコールなのか、と思い知らされた。

山の上

ある日、キンタマーニというこの辺では景色のいいところ。と呼ばれる場所に向かった。

ホテルにずっといてもいいし、室内で作業しててもいいし、散歩するだけでもいいのだけど、どっかに行きたい!(昔から部屋でゆっくりできない)という気持ちが強いH氏。

なんかいいとこがあるらしいよ、と調べて連れて行ってくれた。

今思えば、の話だがこの頃まで私はあんまり旅に積極的ではなかったし、一生懸命何かしよう!と動いていなかった。

旅することに納得いってなかったのかも・・・?

旅して仕事しないことに不安があったのかも・・・?

どっちにしてもかなり放ったらかしな感じの姿勢だった。

あなたの行きたい場所に行けばいいんじゃない?スタンス、でもなんかストレスはたまる。というおかしな状況にあった。

シンガポールからどうしても友達と会ったりも続いていたせいだろうか。

キンタマーニまでは1時間ほどだっただろうか。展望がいい、そして寺がある。ということでいったのだが、本当に展望は良さそうだった。

というのも曇りであまりよく見えなかった。

それに小さな寺の割に入場料が高く、しかも大して何もなかった。

でも、もっと綺麗に見えるところがあるんだろう、と思って村の内側に突っ込んでいった。

もっと、綺麗に見える場所はどこだ?

どこにあるんだ?

とはいって見たが、ここだ!すごい!という場所はなかった。

そしてバイクを停める度、物売りのおばさんたちが集まって着て私にフルーツやらお土産の布やらを手渡して着て、強引に買わせようとした。

いらない、と押し返すも持って行って!とお願いしてくる。

彼らの持っているものや服装を見て、後から家や、彼らの暮らしを思い浮かべた。

きっと、大して大きくもなく、キッチンは外なのか中なのかわからない場所にあって、トイレはボットン便所なんだろう。

シャワーは水瓶の水かな・・・。

子供達はいるのだろうか、学校はいけるのだろうか・・・。

なぜ仕事をしないのか?学がないから。

それが一番の問題なのだそう。

ホーリーウォーター

ホーリーってなんやねん!ってちょっと前まで思っていたのだけど、調べて見たところ「神聖な」とあった。

神聖な水、聖水ということ。

それが湧いてる場所があるっていうんで見に行ってみた。

ついてすぐにバイク置き場にいるおじさんに「何時まで空いてるの?もうすぐしまる?」

と聞くと、「何時まででもやってるよ!誰が閉まるって言ったんだ?」と言われた。

日本では夜に神社や寺に行くと縁起が良くないやらそんな話があるが、どうやらインドネシアではそういうこともないらしい、いつでもOPENしているとのこと。

真っ暗でも良ければ夜でも入れるということだった。

入ってみると、広場があったり、なにか祀られている建物があったりした。

さらに奥まで進むと、たくさんの人が石でできたキラキラと薄い青に輝く澄んだ水に入っていた。

  

この日は曇っているのにも関わらず水の色はスカイブルーのように美しい色だった。

そしてそこにはバリの人はもちろん、観光客と見られる人たちも入っており、バリでよく見られるビビッドなカラーの花が浮いていた。

身を清めるために水の中へザブンザブンと何度か頭の上まで浸かるように潜るのだ。

水は石に彫られた龍の口から止めどなく流れていた。それが聖水だ。

なんとこれにはいくつかの規定の所作があるそうで、私たちは急に入ることはできなかった。

じっと見ていたが、信仰とはなんだろう?と思った。

こんな風に水に入ってジャバジャバと潜って、信じているものがあるからとはいえ、本当に何か報われたり運命が変わったり不幸が無くなったりするんだろうか。

私の場合は子供の頃から家族に病気などの不幸が絶えずあった。

だが、神様なんて信じたところで、特に変わったことも起きなかったし、奇跡なんてものは起きなかった。

だから私は様々な信仰を見てもよくこんな仏像にお願い事するのに時間を費やせるもんだ。なんて思ったりもしていた。

そんな風に珍しいものを見る気持ちで、深い信仰の者たちの行動を見ていたわけだが、ちょっとしたことでなんとなく気分が変わった。

それは聖水を浴びる場所の裏にあるまさにその聖水が湧き出ている場所だった。

石造りのプールの真ん中あたり、白い砂を巻き上げるようにして水がふわふわと湧き出ているのがわかる。

ふわっ、ふわっ、とまるで砂が何かの生き物かのように水が持ち上げる。

水がでてる周りには、水草もなく、藻もない、魚も住んでいない。

こんなものは見たことがなかった。

それを見た瞬間、なんか信じれる、と思ってしまった。

なんだか単純でバカみたいな話だが、その水にパワーを感じてしまったのだ。

それで結局どうしたのかって、その日は着替えも持ってなかったしその次の日も大雨で出れずに沐浴することはできなかった。

結局沐浴しないんかい!って気持ちにはなったが仕方がない、これも旅というもの。今回は残念ながら沐浴には縁がなかったようだ。

 

そのほかに行った寺

インドネシアのバリヒンドゥの考え方は未だに理解できていないのだが、インドほど戒律も厳しくなく、不可触民も存在しないらしい。

そういうせいかなんだか穏やかな国民性に感じる。

他に行ったいくつかの寺でも温かで緩やかな時間が流れていることを感じられた。

装飾は幾何学的で何か勝手に動き出しそうな模様、そしていわの壁は高くくり抜かれているが何もなく、自然の緑が鬱蒼としどこからともなくありとあらゆる場所に水が流れていた。

それがなんとも自然の深い強い力に包まれている荘厳な雰囲気と感じさせられた。

 

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