2月6日真夜中。インドネシアを出発。
飛行機に乗るとき、私はいつも出発の際に手を合わせてしまう。
胸の中でこうお祈りしてるのだ。
「きっと大丈夫。テロも無く事故も無く無事に着陸できる。どうぞよろしくお願いします。」
ここで神様というキーワードを入れないのが私のポイントかも。万物にお願いしている。(笑)
6日に出発した飛行機は7日の早朝7時ごろにやっとオーストラリアメルボルン空港へ到着。
貧乏旅行なのにどうしてオーストラリアへ?
それはこの旅の目的の一つ。
「友達を訪ねに行こう!」のため。
今日はそんな私たちは首を長くして待っていてくれていたというMarioが早朝にも関わらず私たちを迎えに来てくれた。
Marioはクロアチアからの移民で5年前のRabilynthの時からの友達だ。
彼は何度も日本を訪れているし、一緒にクラブにもよく出掛けていた。(Marioは踊らずにじっと見つめているだけだが)
私たち2人も大好きな友人の1人のMario。
彼は心優しく、子どもと動物をこよなく愛し、旅を辞められない少年の心も持った男性だ。
そして日常的に、迷子になっている。迷子と言っても年は30代後半・・・。
でも彼は本当に道という道をよく間違えるので基本的に予定通りに約束の場所には着かない・・・・。
が、彼のことを知っている人はみんな彼が日常的に迷子になることを知っているので、「またか。」とくらいしか思っていないようだった。
彼は私たちの荷物を手にとると、車に乗せてくれた。
ここで驚くのが彼の乗っている車。
トヨタのカムリで2002年のモノなのだとか。
これって日本ではほとんど見られないものだ。と思い、H氏に聞くと日本では古い車はあまり走らないようになっているとか。
なぜなら13年経過した車は環境負荷が大きいため、自動車税が高くなっているから。
だから日本では新しいやすい車を買うようになっているのだとか。
そういう車は他国に売られてまた別の役割を担っているよう。
確かにトラックやバスも日本の中古が様々な国で見られた。
ただ、ちょっと考えたらわかることだしそこが論点では無いとは思うけど、
自分の国で環境負荷云々を問題にして、税を高くかけたところで他の国に売ってしまっているようじゃ結局地球全体では環境負荷は重くなっていると、思わない?
こういうことを見ていると、人間って馬鹿だよな。と私は思ってしまう。
要は自分の周りだけが良ければいい。って思ってる。
確かに先進国には高い金を出して新品を持つ金があるし、途上国は途上国でそんなスペックはいらないからとにかく動く物が欲しい!とかそういう事情があるんだから仕方ない。
にしても地球は丸い一つの球体だからそんなあっちに不具合を寄せたからと言って結局ツケは回ってくるんじゃないかと思ってしまう。
古い形の車も味があって好きだって人は多いのに改造やら修理が高いんだからしょうがない。
早朝に到着した私たちはその足で友達のRyanに会いに行った。
RyanはMarioの親友でパティシエだ。彼はオーストラリアメルボルンのサウスヤラという地域で働いてい流のだが今日は休みだからと言って早朝から出て来てくれたのだとか。
近くに素敵なカフェがあるとかで朝ごはんを食べに行った。
せっかくだから朝ごはんを食べよう!
と、メニューを見てみると、そこにはアサイーボウルの文字が。
「私これ食べて見てみたいと思ってたんだ~」と言うと、みんなも食べてみたかったのか、全員が同じものを注文。
10分〜15分の待ち時間の間、MarioとRyanは久々に会ったそうなのだが子犬のように仲良く冗談を言いながら話していた。
テーブルの上に運ばれて来たものをみるとその大きさがすごい。
なんと丼ぶり一杯にアサイーとチアシードやらふんだんのフルーツが入っているのだ。
アサイーのスムージーにはもちろん氷が混ざっており、冷たい。
味は爽やかで甘すぎずに食べやすいのだが、何しろ大きめの丼ぶり一杯にアサイーやバナナ、オレンジ、いちごなどが入っている。
オーストラリアサイズは大きめの丼ぶりにこれでもか!!と食品が盛られているので、2人で1つで十分かな。
普通、メルボルンに旅行するなら迷わずメルボルンシティに宿泊するのかもしれないが、私たちは3人の友人の家へお邪魔した。
そして、初日は迎えてに来てくれたMarioの家へ。
Marioは3ヶ月前にこの新しい家に越して来たところだそう。
かなり綺麗にしていて、物も少ない。こういう物が無い家って動きやすくっていい。
私たちの部屋にはカーペットが敷かれており、ベッドとタオルはフカフカのものが用意されていた。
トイレとシャワーも光が入りやすく広い。
素敵な家だった。私たちがいつも宿泊している1500円/2名の部屋とは考えられないほどに清潔で洗練されたデザインがあった。
そして一緒に住んでいるというMarioのお父さんはこの街で一番古いと言われているレストランでコックをしていた。
毎日何かしらの料理を持って帰って来てくれて、「食べなさい」と言って恵んでくれた。
絵本にでも出てきそうなほどにとても優しい親子だ。
メルボルンは昼間の温度が30度以上。体感では32度くらい。
でも夜になるとフリースが必要になる。15度くらいになる。砂漠のような気候だ。
そして、空気の乾燥がかなり激しく、日々オイルやクリームを塗りたくらなければ顔から粉が出て来そうなほどだった。
それでも、雨が降る日もあるせいか緑は濃く、朝は鳥たちがよく鳴いていた。
パッと外の景色を見て窓を開けても、家と家の間に広めの庭があるからだろうか。あまり生活音や人の話し声は聞こえなかった。
そのせいか暑いせいなのか、オゾン層が薄い地域性のせいなのか風の音すらほとんど感じず、キーーーーンと耳鳴りがするように感じた。
不思議な時間の流れだった。ゆったりとしていて、でもしっかりと着実に流れていた。
安心感と豊かさのある場所だと感じた。
一度Marioの家に荷物をおくと車に乗り込み海へと向かった。
移動中に外を見ていたが歩いている人はほとんどいなかった。
到着するとすでにRyan家族がビーチに小さなテントを立てて待っていてくれていた。
Ryanは私と2歳差だがすでに5歳の子供がいる。
25歳で子供がいたなんて私には考えられない、、が娘さんのミツキちゃんはすくすくと美しい女の子に成長していた。
大が10回くらいついても良いくらい子供好きのMarioはミツキに会えて嬉しかったのか、海で潜水艦Mario号になっていた。
Mario号は背中にミツキちゃんを背中に乗せて泳ぎながら、私やH氏、ライアンのところにいき水をぶっかけてミツキを笑わせた。
ミツキちゃんは飽きることなく2時間ほどそれをやっていたのではないだろうか。
Marioはこれから夜勤だというのに大丈夫なのか・・・?と見ていたが、とにかく子供好きのMarioにはそんなことは関係ないようだった。
夕ご飯にはフィッシュ&チップスを公園で。
明るくて5時ごろかな?と思うがこれはすでに7時半ごろ。
もう夜ご飯を食べてもおかしくない時間だけどかなり明るくて、こんなに日が出ているなんて天国じゃないか。
まだ海に入ってる人がたくさんいる。
赤く染まる夕日が全てを赤くし、そしてキラキラ反射する波間の光がなんとも幸せな時間を感じさせてくれた。
メルボルンには他にも友達がいる。
フィリップアイランドでは野生のペンギンが見れるよ!という情報を友人から得ていた私は友人たちに行けるなら行ってみたいと話していた。
そこでは彼女のBellaと一緒にフィリップアイランドへ連れて行ってくれると家に招待してくれ、そして朝から2時間強の距離をChrisの運転でドライブへと出かけた。
到着するとまず食べさせてくれたのが、ミートパイ。
どちらかといえば菜食派の私たち2人にとって、ミートパイ(しかもチーズ入)はかなりHeavyで2人だけだったら絶対食べないThe デブ食のイメージ。
だけど、せっかくChrisとBellaに勧められたら食べないわけに行かないでしょ~!と食べ始めると、「WOW~めちゃ美味しい~!」
なんでよ、と思うけどこれがマジでうまい。
そしてタンパク質不足だった私たちの体にジンワリと吸収された。
その後も美味しいものを見つけるとChrisは
「ちょっと待ってろ!」と颯爽と店の中へと入っていき、
「これはオーストラリア風の〇〇だ、一つくらい食べれんだろう?食ってみろ!」
と勧めるのでした・・・。
野菜ばかり食べてる私たちはかなり満腹。
まず一個が大きいし、彼が勧めるもののほとんどは肉を包んだ揚げ物が多い!
で、Chris太り過ぎじゃね?的な話にもなるのだが、彼は一貫してこういうのでした。
「俺、食べるの好きだし、良くない?食べるのは幸せ!だから俺は我慢しないで食べる。それだけだ。だろ?」
ここまで潔く食らうことが好き、と言われてしまうとしょうがないか。と諦めもつくような気がする・・・。
別の日に一緒にメルボルンシティのホワイトナイトというアート×サイエンスのイベントにみんなで行った時もChrisとBellaは彼女の誕生日でフュージョンジャパニーズレストランに行ってコースを一通り食べた後で、
「あんなもんじゃお腹いっぱいになんねーよ!」と、ラーメンを一人前ずつ平らげていた。
マジでこの感覚は私たちにはあり得ないので、面白かったし、驚きだった。
なんか彼らをみていると食べれそうな気がしてくるのだからまた不思議である。
そうそう、ドライブへと出かけて結局私たちは千葉にあるマザー牧場のようなところへ行った。
牛がいたり、豚がいたり、馬もいて、手からご飯をあげてみたり。
鼻息がフンっフンっと手にかかり、舌がニョッと出てくる。生暖かい濡れたスライムとゴムが手の上を一周して行った・・・。
犬に顔とか口を舐められても平気な人っているけど、あれ私は無理・・・。
他の動物も無理。猫の舌も無理・・・。
その後さらにフィリップアイランドの中をめぐると国立公園内で保護されているコアラとワラビーに会うことができた。
ここにくれば結構簡単にコアラとワラビーには会えるのではないだろうか。
それにしてもこの国に住んでいる動物がこんな変わった生き物って本当に面白い。
コアラなんてここにしか住んでいない動物らしいじゃない。
オーストラリア以外では種族の生存区域を広げることはなかったけど、今も存在してる。
なんだか地球の生き物の不思議を感じる。
さらにドライブを続けていると、今度は野生のワラビーに出逢った。
Chrisは私たちにに「ちか、久、写真を撮りに行ってみたら?近くまでいけるよ!試してみて」
と言ってきた。
「ホホウ、それならやってみよう。」
と行動に出るのは大体私でH氏(久)はみている。
そこで、そっと立ったまま近づこうとするとChrisが
「静かに!かがんで!低い姿勢で!」
と言われ、すこーしずつ、すこーしずつ、かがんだままの体制で近づいていくと・・・。
「何あれ?何・・・?なんだろかあれは?」と見てるのはワラビーの方で、私が見に行ってるはずなのになぜかかなり不思議そうに私が数頭のワラビーに見物される始末。
でも、この作戦は大成功で、こんなに近い距離まで行って写真を撮る事ができた。
もう少し頑張れば、体に触れられたんじゃないかと思うほど。
そして夜は7時ごろに海から現れると言われるペンギンを待つために時間ほど前からコンクリートの椅子に腰掛け冷たい海風に凍えながら、ペンギンを待った。
ペンギンは毎日、海へ狩りをしに出るらしいのだが、この日は2時間待っても大した量のペンギンは現れなかった。
聞いたところによると200~300羽が上がってくるとのことだったが、入場料4000円以外にさらに優先席料金を払うと、ペンギンたちが一斉に上がって来るシーンを見れるのだとか。
なんじゃいそれ!
入場料をすでに払っているのに、そこまでペンギンが通らない道に大量の客を座らせてるってどんだけ性悪なの!?と驚いてしまった。
結局7時ごろから1時間ほど見物して、この後もそこまで大量にはこないだろうということで帰宅。
この日Chrisは往復4時間の距離以外の数時間もずーっと運転していてくれた。