インドネシアの有名観光地と言えばバリ島が有名だが、アジアのベスト・アイランドで5位に輝いたこともある、とても美しい島がバリ島の近くにある。
名前はギリ島。3島からなるギリ島だがその中でも一番小さく観光客も少なく落ち着いた雰囲気で一番情報が少ないギリ・メノを重点的に紹介したい。
■目次
ギリ島(Gili islands)とは?
まずはギリ3島の紹介から。ギリ島とはインドネシアのバリ島とロンボク島の間にある小さい3つの島で、ギリ・トワラガン(Gili Trawangan )、ギリ・メノ(Gili Meno)、ギリ・アイル(GIli Air)からなり、まとめてギリ島(Gili Islands)と呼ばれている。
バリ島からフェリーで約2時間。ロンボク島からはフェリーで約30分で行くことが出来る。日本ではまだあまり馴染みはないが、欧米人の間では人気が出てきている島で、「楽園」と称されている。
その中でもギリ・メノに絞り体験談を交えて魅力を紹介したいのだが、その前にギリ島が楽園と言われる所以と、それぞれの島の特徴を説明したい。
ギリ3島の共通した魅力
透き通った海。ウミガメ
一番の魅力はもちろん白い砂浜と透き通った海。ダイビングはもちろんだが、シュノーケリングすれば、沢山の魚が泳いでいる。
またギリ島はウミガメの生息地としても有名で、かなり高い確率でウミガメを見ることができる。
ただし、ウミガメと一緒に泳ぎたい場合は、ツアーに参加しよう。ガイドはどの辺りにウミガメがいるかを知っているし、ボートの上からウミガメが顔を出すのを見つけてくれる。
ビーチ沿いにあるレストラン・バー
ビーチ沿いには、いい感じの距離感でレストランやバーが並び、砂浜の上で食事やお酒を楽しめる。
ギリ島には巨大資本の高級リゾートホテルやチェーンレストランなどがなく、地元の人間が経営しているのがほとんど。働いている人たちも島をとても愛していて、とてもフレンドリー。気持ちよく食事をしたりお酒を楽しめる。
サンセット・サンライズが両方楽しめる
3島とも島が小さく東側と西側の移動が容易なので、サンセットとサンライズ両方とも楽しむことが可能。3島の中でもギリ・メノとギリ・アイルは観光客が少なく、ゆっくり綺麗な景色を楽しみたい方にはお勧め。
誰もいないプライベート・ビーチのような場所で楽しむのも良し、ビーチ沿いのレストランやバーでお酒を飲みながら楽しむのも良しだ。
排気ガスフリーな島
ギリ島内では排気ガスを出す乗り物を一切禁止している。
東南アジアのビーチリゾートでよくある光景で、ビーチから一本市街地よりに行くとバイクや車がバンバン通り排気ガス臭いはホーン鳴らしまくりでうるさいわという、うざったい経験はないだろうか?
ギリ島は違う。ギリ島内での移動手段は、徒歩、自転車、馬車の3つのみ。馬車も観光用ではなく資材を運んだりとギリ島には欠かせない存在。たまに電動バイクを見るが、もちろん排気ガスは出さないので臭くないし音もない。
警察がいないが平和
なんと3島全て警察が一切いない。しかも驚きなのが治安はかなり良い。
理由は、島の人間は島を綺麗で安全に保つため自警団を作って島の治安を守っていて、島内で犯罪を犯した者がいた場合、犯した犯罪名を書いたプレートを首からかけされられ島内を連れ回される。その上、5年以上に渡って島への出入りは禁止される。ギリ島は3島とも小さい島で住民も多くないことからこれで治安が保たれているのそうだ。
パーティー・ボート
ギリ島から出ているボートでパーティー・ボートというのがある。ボートの上でお酒を飲んでDJが流す音楽で盛り上がる。途中で泳ぐ時間も設けられていて、サンセットをボートから拝んでからボートを降りる。遊び足りない人にはアフターパーティーもあるのでご安心を。
他にも
ヨガ・レッスンやマッサージ、スパなど、女性が喜ぶアクティビティも豊富。またロンボク島への日帰りトレッキングなどもあるので、気の向くままに好きなことをして楽しもう。
ギリ3島それぞれの特徴
ギリ・トワラガン(Gili Trawangan )
パーティー・アイランドとして有名なギリ・トワラガン。略して「Gili T」と呼ばれている。3島の中で一番大きな島。
一番開発が進んでいて、観光客が多くもっとも賑やか。リゾートホテルからバックパッカー向けの安宿までバラエティ豊かな宿泊施設があり、レストランも豊富。
バーやクラブでは生バンドやDJが深夜まで盛り上げる。またナイトマーケットもありローカルフードも楽しめる。パーティー好きにお勧めな島。
ギリ・メノ(Gili Meno)
ハネムーン・アイランドと呼ばれていて、ハネムーン先として有名。カップルでゆっくり二人だけの時間を過ごしたい人にお勧め。
3島の中で一番落ち着いていて、レストランやバーは他の2島と比べると少ないが、その分観光客は少なく、ゆったりとした時間が流れていて贅沢な時間を味わうことができる。
ビーチ沿いにはバンガロータイプの宿泊施設やリゾートホテルもあるが、まだ何も建っていないプライベート・ビーチのようなエリアもある。
ギリ・アイル(GIli Air)
ロンボク島から近く一番初めから人が住んでいたのが、このギリ・アイル。
ギリ・トワラガン、ギリ・メノの中間のような島で、トワラガンほど開発はされていないが、メノほど落ち着いてもいない。ヒッピーな雰囲気が残る島。夜もそれなりに盛り上げるが、0時くらいには全て終了する。どちらの雰囲気も味わいたい人にお勧め。
どの島に滞在したら良いか選べない!と思っている方へ
どこの島に宿泊してもボートで簡単に移動できるので心配いらない。
一番安い住民も使うボートは朝と夕方の2便しかないが、スピードボートはもっと頻繁に出ている。また好きな時間に他の島に行きたい人はお金は割り高だがプライベートボートをチャーターすることも可能だ。
ギリ・メノ
筆者たちは友達からの結婚祝いのプレゼントでギリ3島のなかでも1番落ち着いているギリ・メノにある「Seri Resort 」というところに4泊した。
ギリ島の中では高級なリゾートホテルだが物価自体が安いので、そこまで値段も高くない。ローケーション、部屋、スタッフの対応、食事と全てにおいて素晴らしいホテルだった。
オーナーの1人が日本人なので英語が苦手な方にも安心。もちろんギリ・メノ自体も大変素晴らしい場所で、初めはギリ・トワラガンに遊びに行こうと思っていたのだが、とても居心地が良く滞在中他の島に行くことはなかった。
宿泊施設は他にもコテージやバックパッカー向けまで幅広くあるので旅のスタイルに合わせて選べる。
ギリ・メノがお勧めな理由
何もしない贅沢
ギリ・トワラガンのようなそれなりに開発されていてるビーチリゾートは珍しくないが、ギリ・メノのような小さい島で観光客が少なめな場所には行ったことがなかった。
朝起きて海を眺めながらブレックファーストを食べ、ホテルの前のビーチベットで本を読んだりしてくつろぎ、飽きたら目の前に広がる美しい海にはいり、シュノーケリングセットをレンタルして魚を探しに行ったり、自転車を借りて1時間もあれば一周できる島を探索し、日が暮れそうになるとまたビーチベッドでサンセットを眺める。
毎日気の向くままに過ごす。是非天国のような場所で何もしない贅沢を味わって欲しい。
シュノーケリング・ツアーに参加しよう
ギリ・メノの近くにはウミガメが通る道があり高確率でウミガメを見ることができる。ただしガイドが居ないと難しい。
浜辺から眺めているとすぐ近くにツアーのボートが沢山停泊していて、シュノーケリングをやっているのが見える。ほとんどの観光客が「あの場所なら遠浅なギリ・メノなら全然泳いでいけるし、余分にお金を払ってツアーに参加するのが勿体無い。」と思ってツアーに参加しない。案の定、ツアーに参加しない人は大抵ウミガメを見ることができない。
ガイドはプロなので、どこにウミガメが出没しやすいか、出没しやすい時間帯はいつか、などを熟知している。その上ボートから息継ぎに顔を出すウミガメを常に探してくれている。
ちなみに筆者たちは一回のシュノーケリングで2度も一緒に泳ぐことができた。また一番観光客が少ない島なだけにツアーに参加してもそこまで人は多くない。
筆者たちが宿泊した「Seri Resort」はボートを所有していてプライベートツアーも行っている。ウミガメと一緒に泳ぎたい場合は是非参加しよう。朝早い時間がウミガメを見るにはお勧めだそうだ。
ギリ島周辺には色んなものが沈めれていて、写真はその中の一つで「恋人たちの石像」。他にもいくつか海底に沈むオブジェと第二次世界大戦時に沈んだ沈没船などもあるのでガイドに聞いてみよう。
注意
濡れても大丈夫な靴、サンダル
ギリ・メノには船をちゃんとつける場所がない。島ギリギリまで船をつけて後はそこから降りて島に渡ることになるので、ビーチサンダルなど濡れてもOKな靴を履いていこう。
出来ればスーツケースではなくバックパック
ギリ・メノには舗装された道はない。砂浜か土の道だけだ。スーツケースを引いて歩くのはかなり大変なので、出来ればバックパックで行こう。もしスーツケースを持っていても馬車で移動出来るが、約50,000ルピー(約400円)かかる。
不便に感じることがある
ギリ島は1990年代まではまったく近代化されていなかった。現在も島を美しく保つために不便なことも多少ある。
ホテルによってではあるが、温水が出なかったり、真水ではなく塩水だったり、インターネットが弱かったり、停電が起こったりする。しかしそれは全て島を出来る限り昔のままの美しさで維持する為のもの。不便さも楽しもう。
行き方
ギリ島に行く方法は大きく分けて2通り
バリ島の港「パタンバイ」または「サヌール」まで行って、そこからフェリーでギリ島へ。フェリーで約1.5~2時間。
ロンボク島西部の「トゥルック・ナラ」または「トゥルック・コデ」という港まで行き、そこからフェリーで約10〜30分。ちなみにロンボク島はバリ島から国内線で約30分。
フェリーの値段は会社によって多少の違いはあるが、バリ島からの往復で約9,000円くらい。
フェリーのチケットを予約できるサイトはこちら
ほとんどのフェリーはギリ・トワラガンに行き、ギリ・アイルに行く。ギリ・メノにはよらないフェリーも多いが、どちらの島からも島間を移動するローカル・ボート(1日朝と夕方の2便)とファースト・ボートがあるので大丈夫。下のサイトの方はギリ・メノまでのフェリーを予約することができる。
ボート会社によってはバリ島内のホテルへの送迎が含まれているものもあるので、バリ島に滞在してから行く場合は送迎つきのものを選ぼう。
最後に
日本ではまたあまり知られていないインドネシアの楽園「ギリ3島」。3島ともそれぞれ特徴があるので好みにあった島を選んで次の旅行先に選んでみては如何だろう。どの島も美しく住民は暖かい。
筆者個人的には一番落ち着いているギリ・メノで毎日気の向くままに何もしない贅沢を是非味わってみて欲しい。
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