スリランカ中部にあるスリランカにきたら必ず訪れるであろうNo1人気観光スポット。世界遺産シギリヤロック。見渡す限りジャングルの中にある200mの高さの巨大岩に作られた空中宮殿は見るものを魅了する。
またその宮殿に残った1500前に描かれた美女のフラスコ画など見所もたくさん。そんなシギリヤロックの歴史と魅力をご紹介。
■目次
狂気の王によって作られたシギリヤロック(Sigiriya)の歴史
ジャングルのの中にそびえ立つ南北約180m、東西約100m、高さ200mの巨大な岩山。そこに築かれた王宮。岩山の頂上には宮殿の他に庭園と貯水池まで配されていた。しかし建設からたった11年で忘れ去られることになる。
この要塞化した空中宮殿は、後に狂気の王と呼ばれたカーシャパ王によって5世紀に建造された。平民の母の元で生まれたカーシャパは、王族の女性を母に持つ異母弟に王位継承を奪われるのを恐れて実父の王を殺害し王位を奪ってしまう。
異母弟の復習を恐れたカーシャパは断崖絶壁の岩山の頂上に王宮を建設し遷都。それから11年後、復讐にきた異母弟との戦いに破れると自らの命を絶った。その復讐シギリヤロックは仏教僧に寄進され修道院として使われたが、徐々に衰退し忘れ去られていった。
シギリヤロック(Sigiriya)の4つの見どころ
シギリヤレディ
シギリヤロックを登ってまずはじめの見所は野菜や花などで作られた顔料で描かれた「シギリヤレディ」と呼ばれる1500年前に描かれたとは思えない美しいフレスコ画。
当初は500体あったらしいのだが、現在は18体のみ残っている。天女とか王宮の女性ではないかと言われているが真相が不明。
現在撮影禁止。写真はコロンボの博物館にあったもの。
ミラーウォール(鏡の回廊)
と言ってもツルツルに磨き上げた岩の壁。なぜ鏡かというと、ライムと卵でツルツルになるまで磨き上げ、当時は本当の鏡のように反対側に描かれたシギリヤレディが映り込んでいたという。
現在はなんとなく人影が映る程度。また古代スリランカ人の落書きや詩も残っている。
ライオンテラス(ライオンロック)
上がっていくと宮殿手前の中腹に大きなライオンの足の爪先が姿を現す。その足と足の間に階段があり上にある宮殿へと続いている。
シギリヤとはライオンの喉という意味で、当時はライオンの頭まであり宮殿に行くにはライオンの喉の奥に入って行く構造だったという。
王宮遺跡
ライオンテラスからの急な階段を登りきると、いよいよシギリヤロックの頂上、王宮跡。360℃見渡す限りジャングルの絶景と空中に浮かぶような宮殿跡は絶景。
上から見ると下に真っ直ぐに伸びた参道があり、シギリヤロックは城下町と王宮だというのがよく分かる。頂上は広くたくさんの部屋の跡と池などもあり、こんな辺鄙な高いところに7年の歳月をかけて王宮を作ったカーシャパ王の狂気がうかがえる。
当時は王様が上にあがるのに専用のリフトなどもあったというから驚きだ。
ライオンテラスのスズメバチに注意
王宮へ登る最後の階段、ライオンテラスの中腹辺りに大きなスズメバチの巣があるらしい。筆者が登った2月の時は雨上りだったためまったく気にならなかったが、夏になるとスズメバチが活動し、登ろうとする観光客に襲いかかる場合があるそうだ。
ライオンテラスにはスズメバチの避難所なんてものもあり、スズメバチが猛威を奮っている時は、どうしても登りたい人の為に防護服も貸し出している。
ピドゥランガラ・ロック(Pidurangala Rock)
シギリヤロックから2km離れたところにある、こちらも巨大な岩。シギリヤロックを離れた位置から同じような高さで全貌を見ることができることから人気急上昇中のスポット。
シギリヤロックに登ってしまったら「シギリヤロックは見えない」とスリランカ人が、ピドゥランガラ・ロック熱心に勧めてくるのも納得の絶景。
こちらは入場料も良心的で500ルピー(約350円)。欧米人旅行者の中にはシギリヤロックに行かないで、ピドゥランガラ・ロックだけに登る人も一定数存在する。
多少の岩を登ったりとそれなりに厳しい登山道だが、普通の体力の人なら問題なく登れるだろうが、お年寄りや子供には難しいかもしれない。
行き方
行き方はいくつかあるが、筆者たちはキャンディから日帰りで、シギリヤロックとダンブッラの石窟寺院を見てキャンディに夜帰ってくる方法をとった。一般的な方法はダンブッラにまで行きそこに宿泊して次の日の朝にバスなどで向かう方法。
キャンディのバスターミナルは鉄道駅の奥に入ったところにある。どこからバスが出るのか分かり難いので、周りの人に聞こう。親切なスリランカ人はやさしく教えてくれるはずだ。
シギリヤへの直行バスもあるにはあるのだが、1日1本と少ないので、ダンブッラまで行きそこからシギリヤロックを目指すのがお勧め。ダンブッラに着いたらシギリヤ行きのバスに乗り換えるかスリーウェイラー(シギリヤロックまで500ルピー(約350円))で向かおう。
料金と営業時間
シギリヤロックの営業時間は7時から17時。入場料は現地人の値段と外国人の値段の差があまりにも酷く顰蹙を買っている。その値段はスリランカ国民は50ルピー(約35円)で、外国人観光客は30USDか4,650ルピー(約3,250円)。
外国人観光客の中にはシギリヤロックに登らないで隣りにあるピドゥランガラ・ロックだけに登る人もいるらしいが、筆者はせっかくスリランカまできたのだから、シギリヤロックには必ず登ったほうが良いと思う。1500年前に作られたシギリヤレディやライオンテラスを間近で見た感動を是非味わって欲しい。
ちなみチケットカウンターの近くにあるシギリヤ・ミュージアムはチケット購入者は無料で入れるので、時間がある方は是非登る前に行っておこう。当時の王宮をCGで再現した映像を見れるので、それを見てから登ると当時をイメージしやすく、より楽しめる。
最後に
スリランカで人気No1の世界遺産、シギリヤロック。長い参道を抜けて王宮に上がるまでに1000段の階段がある。その階段も面白く、巨大な岩の間を抜けて行くようなところから断崖絶壁に取り付けられたスリル満点の階段など、途中の長めも含めて楽しみながら登れるだろう。
また修道院だった時代に安置された仏像なども幾つかあり、見所も豊富なので是非ゆっくり時間を取って見学して欲しい。最後に遠目からシギリヤロックを眺めることを忘れないようにしよう。遠目からのシギリヤロックはとても美しい。
筆者は行けなかったが時間が許す方はピドゥランガラ・ロックにのも登ってみては如何だろうか。登った人は口を揃えて登った価値があったと言っていた。
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