こんにちはChikaです。
スペインに移住して1年と3ヶ月が経ちました。
とにかくラーメン屋につきっきりの1年間でしたが、ここで東京にいたから持てたもの。
そしてスペインに移住したからしなくなったことについて!
■目次
私が不要になった考え方
居酒屋に行くこと
日本人ではよく友達と会う時は居酒屋に行っていた。それが普通だったし、朝、昼は誰もが時間がないから、夜しかなかったし、「ご飯を一緒に食べながら話す」のが普通だった。
イビザに来てからは大して多くの友人がいなかったのもあるけれど、そもそもイビザっ子たちはそんなに飲みに行ったりしない。
大概家で飲んだり、海で飲んだり、散歩したり、朝のカフェでサンドイッチを食べる程度。
お金が掛からないから友達に会うこともたやすい。
美容院にも行かなくなった
美容室にはもちろん行きたいけれど、そこまで凝った髪型をしている人もいない。
自分で切ってもそれなりの髪型になるし、youtubeでスタイリスト向けの動画を見ればバレイヤージュも自分でできたし、事足りている。
3, 見た目について他の人の目を気にしなくなった
もちろんお洒落もするし、買い物もする。
でもミニスカート履いてるおばあちゃんだっているし、ド派手な格好したヒッピーパーティーおじさんもいる。
それに髪の毛の色もピンク、紫、緑といろんな色の人がいる。
だから、そんなに自分の見た目を誰かが見てるからとか誰かに評価されるからで変える必要ない。
好きな格好を今日もすればいい。
自分が何者であるかを気にしない
私は日本人でラーメン屋を営んでいる。スペインで。
それで十分だし、別にそれ以上を求めなくなった。
私は私だし、どんな仕事をしていようと、私は幸せだし、生活できている。それでいい。
日本にいた時はもっと何者にかにならないといけない、とか名乗れる何かが欲しいと思い続けていた。
5, 友達の数とか友達との時間に重点を置かなくなった。
今でも友達は大切だし、友達との時間は大好きだ。
だけど日本にいた時は何か楽しいことを常に求めていたせいか、そこに執着していたような気もする。
クラブにも遊びに行ったし、フェスにも行った。
飲み会が楽しみだった。
でもその必要がなくなった。
自分の時間が大切だし、飲まなくても楽しいことがたくさん増えた。
本を読んだり、海に行ったり、仕事したり、キーボード弾いたり。
友達は大切だし、大好きだけれど自分のために時間を使う時間の贅沢さに気付かされた。
こう書いてみると今はもう普通のことに感じるけれど東京にいる頃はいつもそんなふうに思えなかった。
何者でなくてもいい。働いて稼がなくたって幸せになれる
スペインに来てから驚いたのは、ほとんどの人が大した仕事をしてないということだった。
周りにある仕事といえば、レストランスタッフだったり、ヘアスタイリスト、観光業の仕事。とか。そんな感じだった。
それ以外にちょっとキラッと光って見えるのはヘアメイクアーティスト、衣装制作デザイナー、洋服ブランドのオーナー。そんな感じ。
当たり前だけれど、大多数がこういうキラッとした仕事をしているわけじゃない。
それに、観光業は夏5月〜10月のみがシーズンでそれ以外は仕事が無くなったりする。
それで、みんなして失業保険をもらってる。と聞いた。
衝撃の価値観
「イビザに来て、通年働いてるなんて馬鹿みたいな話だよ。観光業に就いて仕事して、失業保険をもらって冬はタイでもベトナムでも行った方がいいよ。」
・・・そうなの?そっちの方がいいの?
「人生でずっと仕事してるなんて、それは貧しい考え方だよ。」
「お金は優先順位の最後でいいと思う。だって、他に大事なものはたくさんあるでしょう?自分が大切な人と向き合う時間を持てない方が、寂しいよ。
お金はどうにだってなるよ。贅沢しなきゃいいんだから。」
・・・どうして、そんなこと言えるの?
スペイン人が自由な理由
おそらく、ここまで自由に人生について考えられるのはスペインが暖かくて、楽観的な考え方が定着している文化だからかもしれない。
私は思った。いや、この国は失業保険で守られてるから・・・。
そう、この国では失業する前に稼いだ金額の70%を毎月もらうことができる。これがあるなら安心だ。
でもよく考えてみて欲しい。
これについては日本にも同じようなシステムがある。
確かに日本では、50~80%、しかも金額が高くなればその支給額の率は低くなるのでそれまで築いてきた生活レベルは保てない。
とはいえ、死ぬわけではない。
そう。スペイン人は死ぬわけじゃないし、別に辛くないよ。収入がなくなったって。という考え方をしているのだ。
実際に、イビザにきてから贅沢する場面は格段に減った。
得たもの
海外移住して全く違う価値観や全く違う考え方に触れることで、どんどん変わって行った。
寂しくなくなった
海外移住した当初は知り合い・友達が少ないことを気にしたし、もっと人に出会いたいと思っていた。
それがスペイン語ができないことだったり週6で仕事しているために、人と出会うことが思うようにいかなかった。
でも考えてみれば時間は有限だし、やりたいことが出来ればできるほど「自分の時間」が大切になった。
それに会いたいと思う人は多くなくていい。たくさんの人と会おうとすればするほど自分の時間は減っていくから。
見た目に惑わされずに人と話す余裕
日本ではその人のファッションや身なりでその人の仕事だったり、イメージを作っていた。
それで少なからず判断したりしていた。
けれど海外に来ると、男女問わず身体中にタトゥーを入れてる人もいれば、髪の色がピンクだったりグリーンだったりすることもある。
それでもメイクアップの仕事をしてるとか、レストランのシェフだったりとかする。
日本の常識とは全く違う。
だから、見た目の垣根が一段下がった。
物を大切にする気持ち
イビザはパーティーアイランドだけど、島の生活は田舎そのもの。
島に暮らしている以上、都会より選択肢は減る。
だから、物は使い回すしちょっと壊れたくらいじゃ一度で捨てたりしない。
自分で修理して使えることもあるし、何かで代用すれば済むこともある。
もちろん船便で移動させることもできる。でも、そんなに安くないし、手間もかかるし、スペインの場合必ず届くという保証もない。
日本には様々な便利グッズがあるから、すぐにそういうものに頼りたくなるし、そういった情報も溢れている。
それがなくなることによって、どのようにものを使えばいいか考えられるようになった。
食事について適当になれた
日本ではこだわることこそがいいことのように思えた。
冷凍食品もレトルト食品も体に悪いからと避けてきた。なかなか出来合いの惣菜なんかも買わないようにしていた。
けれど、こちらに来ると食事に対するイメージが一変した。
なぜならみんな話を聞いてると大したものを食べてないから。
毎日4個も5個も食卓に並んだりしない。
家族で冷凍食品で済ます日だってある。
昨日の残り物を温めて終わりってこともあるし、パンとハム、チーズに何かしらのソースをかけて終わりのこともあるし、焼いただけの肉とパンで終わる日だってある。
そういうのをみている間に別にきちんとしたご飯に気を取られなくていい。ということに気づいた。
海外移住はしてよかった?
まだ移住して1年3ヶ月だけれど私はしてよかったと思う。
東京では細かなルールやマナーがあって、それができないとヒンシュクをかったりする。
それにこうと決めたルールは常にそれが守られて当たり前だったし、電話やメールの返信はすぐに返して普通だった。
こちらではそうではない。メールの返信なんて返ってこないし、「折り返す」予定の電話はかかってこない。
「明日やります」といった公務員は明日こないこともある。
それでもみんなもそんなもんだと思ってる。
夏になればそれぞれ1ヶ月程度のバケーションをとる。
そして、そのバケーションの前に事前に連絡なんかないし、それで代打の人が用意されることもない。
とにかくその人が仕事に返ってくるまで待つのみだ。
それでも世界は別に普通に回ってるし、それでもいいとみんなちょっとずつ我慢しながら、生きている。
こういう、日本では許されないようなゆるさだったり、物事がスムーズに運ばない状況は最初は困惑するし、理解し難い。
でも慣れてしまえば、とっても楽だし、自分にもそのように臨機応変に対応してもらえる権利があると思えば楽になる。
洋服や見た目についても私は同じように感じる。
東京にいればおしゃれをして歩きたくなる。
東京はそういう場所だし、おしゃれして歩いて楽しい場所だとも思う。
だけれど、私はこうして自分が好きな髪型とか髪色にして、好きな格好ができる方が好きだ。
服装自由の会社でも、「なんかあなたの格好はOO」とか「派手だね」とか好きな格好をしているだけなのに、いいんだか悪いんだかわからない意見があった。
それは正直めんどくさかった。
だから、「あなたのその格好素敵ね。」はいいけれど「変わってる」とか「派手だ」とかどうでもいい評価はが無いのは楽だ。
そういう感覚が私には合っている。
だから日本から出てみて、私はよかったと思う。
日本では相手に対しての敬意を持っていて、規則正しくて、周りとの調和を大切にする。それはとても美しいけれど、私には少し窮屈だったように思う。
だから、こうして価値観の違うものがあることをしれただけでも私は移住してみてよかったと思う。
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