国境の町イキトス
イキトスという世界最大の陸の孤島に到着したのは昼前。
私たちはまだ、ペルーにいる。
一歩、外に出た瞬間!いや、出る2、3歩手前からタクシーとトゥクトゥクのドライバーが10数人ドサっと迫ってきた。
ここは漁港の競り市場か・・・。
「20! 20! 20! 20! Tuk tuk 20 20 20 20!」
「20! Taxi! 20! Taxi! Yes come on! Come on!!」
「10! Taxi! 10! 10 10 10 10 101010010010101010~Taxi!」
「What ? Are you a taxi driver? You can’t say 10 Sores! Tuk tuk is 10 sores, taxi is 20 sores! This is our rule!(なんだよ!お前託しドライバーか?それなら10Soresはだめだ!トゥクトゥクが10sores、タクシーは20sores!そういうルールだろう!)」
仲間内で喧嘩までし始めた。
こっちはどのドライバーが安いのかわからないから、一旦静まれ!
どこまで連れていってくれるのか?と聞き直すと、また競りが始まる。
C「あんた!10soresでPlaza de Armasまで行くね!?」
ドライバー「行く行く!行くよ!さあ!こっちだこっち!早く!」
落胆する他のドライバーたちを尻目にトゥクトゥクに乗り込んだ。
これまで見て来た高山が続くペルーはどこにも感じられない。その代わりにここにはアジアの香りがした。
通りに久しぶりに見る窓や壁の無いトゥクトゥクが見える。
ド派手で横幅が広いバス、これは南米のバスって感じだ。
これまでの空気と一変した。
H「アジアに戻ってきたみたいだね!」
今までのレンガやコンクリートで出来た建物から、木材とトタンで出来た簡単なものに変わっていた。
途中から雨も降ってきたけど、ビニールをざっくり掛けてる程度。
暖かい地域はこれだから面白い。
ホテルに到着して部屋に入ると、そこは大きなベッドルームが一つ。
トイレとシャワーはついているが、天井まで壁は続いていなかった。
音は丸聞こえだし、万が一匂いがあったらそれもダダ漏れだった。
アマゾン川
イキトス、この町に来た理由はもちろん!
ここからアマゾン川を渡り、ブラジルへと入るためだ。
それに教科書やテレビで見ていたあのアマゾン川をこの目で見てみたいじゃないか!というH氏と私の期待がここへと向かわせたのだ。
アマゾン川はイキトスにももちろんあって、その幅は、向こう側がどこなのかわからないくらい広かった。
そして、このアマゾン川には人も住んでいた。
おそらくこういうのを、スラム街と呼ぶのだろう。
誰かに「スラム街だから入らない様に気を付けなさい!」などと言われないと気づかないし、わからなかった。
それに通った時、気になったのは匂い程度。
ちょっと生臭い匂いがするな。くらいでほかは普通に家が続いていた。
トタンの屋根だったり、中が丸見えだったりはしたけれど。
「こんにちは!」と言えば元気よく返事を返してくれたし、睨まれたり、出ていけ!と言う仕草もされることもなかった。
陸への道を上がると今度はマーケットが。
大きなカラスたちが生肉に群がっていて、この先に弱肉強食の世界が広がることを予感した。
タバコも手巻き。一本から売っていた。
船で移動
私たちはここで、1泊して次の町、コロンビアのレティシアと言う町に向かう予定にしていた。
チケットオフイスで次の出港について確認する。
「速いもの(10時間)と、遅いもの(3日)とあるけどどれも次の出航は月曜日以降だね!昨日来てくれていれば今日の便があったんだけど・・・。」
仕方なく翌々日のrapidを購入すると、朝4時に〇〇の港に来るようにと言われた。
レティシアへ 暴れ馬でアマゾンを抜ける
警戒して出かけたが特に何も起こらない。
田舎の町ってこんなものなのだろうか?。
船に乗った瞬間、私は目を閉じてもう一度睡眠に入った。。
いつも移動中はすぐに寝てしまう。これは全く勿体無いことだとHには言われているのだけど、どうしてもやめられ無い。
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