人気の旅行先、インドネシア・バリ島。比較的治安も良く親日でとても居心地がいい。
ほとんどの人はとても親切でフレンドリーだが、中には観光客を騙してお金をふんだくってやろうと思ってる輩も存在する。そんな輩が仕掛ける詐欺ボッタクリの手口は単純なものから手の込んだ物まであり、予備知識がないとついうっかり騙されてしまう。
せっかくのバリ旅行が嫌な思い出にならないようにバリで頻発する引っかかりやすい詐欺、ボッタクリの手口と対策をご紹介しよう。
■目次
マネー・エクスチェンジ詐欺
手口
バリ島で観光客が集まるエリアにはたくさんのマネー・エクスチェンジがある。大抵はどこも同じようなレートだが、不自然にレートが高いところ、通り沿いではなく奥まった分かり難いところ、暗い店の奥にあったりするところは注意が必要だ。
手口は、両替時に大きい紙幣が足りないとか理由をつけて大量の紙幣がでるように仕掛け、目の前で数えるフリをしながら鮮やかな手口で紙幣を机の下などに落とし抜き取る。
対策
両替レートが不自然に高かったり、怪しい場所にあるマネー・エクスチェンジは避けよう。
また両替時にお金がちゃんとあるか目の前で必ず確認しよう。詐欺師は嫌な顔やしたり急かしたりしてくるが、両替したお金を数える行為は至って当たり前の行為。携帯の計算機など(計算機に仕掛けをしている所もあるので携帯を使おう)を使って両替後に幾らになるか計算をし、足りない場合はその旨を言う。
何度も少なく渡してくる場合もあるので、ちゃんとした金額が貰えるまで何度でも確認しよう。また最後に手数料(コミッション)を請求してくる場合もあるが、その場合両替をキャンセル。マネー・エクスチェンジはそこら中にあるので問題ない。
アンケート・賞品当選詐欺
手口
歩いていると「1分で終わるのでアンケートに協力してくれませんか?」などと声をかけられ、いつ来たのか、どこから来たのかなどバリ旅行の予定について答えさせられる。
終わると景品としてスクラッチカードをくれ、その中の一枚がまんまと当たる。ホテルの無料宿泊券や商品券など。
その豪華賞品を受け取るためには、そのホテルなどが主催する説明会的なものに行かないといけない。「1時間で終わるし、何も買ったりする必要はない。」などの甘い言葉に乗せられて説明会に行くと共同利用別荘やホテルの会員権など高額な賞品をかなり強引に勧められ契約するまで軟禁状態にされる。
ちなみにこの詐欺で有名なのは「Karma Royal Group」。かなり大きなホテルチェーンなので信用してまんまと説明会に行ってしまう人が多い。
対策
甘い言葉には罠がある。Karma Royal Groupのような世界的なホテルチェーンがこんな詐欺まがいみたいなことをやるはずないと思っても冷静になって一度ホテルに戻るなりその場で携帯電話なりで調べてみよう。
例えば、【Karma bali scam(詐欺)】と検索してみると沢山事例がでてくる。当たった賞品が本当に貰える場合もあるようだが、せっかくの旅行で何時間も押し売りされたらたまらない。美味しい話には必ず裏があることを肝に銘じておこう。
アンケートで携帯番号やホテル名、部屋番号を記入させ、後でホテルや携帯に営業電話をガンガンかけてくる場合もあるので、その場合はホテルのスタッフに部屋に電話を繋いで欲しくない旨を伝えておくと良いだろう。
コミッション目当てのドライバー
手口
公共の乗り物があまり発達していないバリ島では、ドライバーを雇う人も多い。ほとんどのドライバーは1日約4,000円くらいからで観光地や地元の人間ならではの所に連れってくれるし、とてもフレンドリー。旅を一層思い出深いものにしてくれるだろう。
しかし中には”ドライバーお勧めの”レストランやお店にやたら連れて行かれる場合がある。理由はそれらのお店はドライバーと「お客を連れてきたらコミッション払う」という契約を結んでおり、大概ボッタクリな値段設定をしている。
対策
行きたい場所を事前にちゃんと調べておいて、それを紙に書いてドライバーに渡そう。またドライバーが変なお店に連れて行こうとした場合はしっかり断ろう。また人通りが少ない場所にあるお店やお客がほとんどいないお店に連れて行かれた場合は、何も買わずにお店から出て、ドライバーにハッキリ行きたくない旨を伝える。
ボッタクリタクシー
手口
空港のゲートをでるとタクシーの勧誘がわんさか寄ってくる。それどころか中には勝手に荷物を運んで自分のタクシーに連れて行こうとする輩もいる。それらは間違いなくボッタクリタクシーだ。またバリ島に限ったことではないが、メーターを使わない、もしくはメーターがないタクシーも多く、当たり前のように観光客料金を言ってくる。
対策
バリ島の空港には空港が運営する専用のタクシー会社があり、荷物が多く空港からすぐにタクシーが必要な場合はそれを利用するのが一番間違いない。
寄ってくるタクシードライバーや荷物を運ぼうとする輩を無視して、到着ゲートを出たすぐにあるエスカレーター下部にある空港タクシーカウンター(Airport Taxi Counter)を目指そう。定額で安心だが、エアポート・タクシーは少し割高。
タクシー代をもっと安くあげる為には、ウーバー(Uber)を使うか、歩いて空港を出てしまって、普通のタクシーを捕まえることだ。
その時に注意したいのは、バリ島で一番安心できるタクシー会社「ブルーバード」に乗ろう。メーターを使用してくれるのでボッタクられる心配はないし、もちろん値段交渉も必要ない。ただしブルーバードに似せてるタクシーもたくさんあるのでだまされないようい注意。
万が一ブルーバード・タクシーが捕まらなくて仕方なく他のタクシーに乗る場合は必ず乗る前に行き先を伝え値段交渉をしよう。写真はブルーバード・タクシー。
勝手に荷物運ぶ詐欺
手口
こちらも空港でよく発生する詐欺。空港の職員のような人、または普通の人が貴方の荷物を勝手に運んでくれる。これもバリのホスピタリティなどと感心していると最後にチップを哀願してくる。そして値段も高めの設定。
対策
初めから笑顔で断ろう。もし荷物を運んでもらいチップを払う場合はチップの相場、IDR 10,000~IDR 20,000(約100円~150円)を払い、それ以上の要求には答える必要はない。
勝手にガイド
手口
お寺などの観光名所に着くと、世間話をしながら近づいてきて、勝手にガイドを初める輩がいる。聞くと「ガイドは無料。」と言うではないか。
無料ならと思ってガイドをお願いすると、最後別れる時に「少し寄付(Donation)して欲しい。」と哀願される。今までガイドをしてくれた上に親切でやさしい雰囲気の人に哀願されると、とても断りづらく、ほとんどの人は払ってしまう。
対策
ガイドが必要ない場合は初めからハッキリと断ろう。無料でガイドなんて美味い話があるわけない。ただガイドがいるとその場所の歴史や凄さが分かるので、ただ見たよりは全然感動が変る。
最後に寄付をお願いするのだから当たり前だが、熱心にガイドをしてくれる人がほとんどなので、ガイドを頼む場合は、最後にお金を寄付しないといけないことを頭に入れておこう。
勝手にマッサージetc詐欺
手口
クタビーチなどで発生する詐欺。ビーチでくつろいで居ると、物売り、マッサージ、ネイルなどはどうかと近づいてくる人たちがいる。初めは安い値段で観光客が「それくらいならいっか」とお願いすると、最後には法外な値段ふっかけてくる。
実際にあった例だが、値段が安かったのもあってネイルをお願いすると、終わった後に値段は指一本の値段だと言われ、やった本数分請求された。
対策
初めからハッキリと断ることだ。優しくやんわり断ろうとすると相手もしつこく勧めてくる。ハッキリと断ろう。またボッタクられない為には、やたら安い値段には何か罠があることを知っておこう。
汚職警官
手口
残念なことにバリには汚職にまみれた警官たちがいる。レンタルスクーターやレンタカーに乗っている観光客を狙って止め、些細な事で反則金を請求してくる。そしてその反則金は止めた警察官のポケットにはいる。
対策
バリ島にいると欧米人がレンタルスクーターで走っているのを頻繁に見かけるが、なるべくならレンタルスクーターやレンタカーを使わない方がいいだろう。
ただ自分の運転で好きな所に行けるのは大変魅力だ。もしレンタルスクーターやレンタカーを運転する場合は細心の注意を払って運転しよう。まちがっても現地の人がやっているから大丈夫だ(例えばヘルメットを被らないとか)などと思わないことだ。
そしてポケットに幾らかお金を入れておこう。理由は捕まってしまった時に財布の中身を見られないためだ。そして笑顔で交渉し(決してムカついた顔をしてはいけない。)100,000ルピア(約800円)~200,000(約1600円)くらいを渡して解放して貰おう。
ボッタクリ・フェリー
手口
ギリ島などの他の島に行こうとフェリーのチケットを買いに行くと「エンジントラブルで今日フェリーが出ない。」や「そこへ行くフェリーのチケットは売り切れ。」などと言って、「このフェリー会社ならチケットはまだある。」や「友達がそこに行くから乗せてくれるように頼んであげる。」と言って高い値段でボッタクリフェリーへと誘導されてしまう。
対策
一番良いのは事前にチケットを購入しておくことだ。もしくはこういった詐欺師に出会っても自分でチケットカウンターまで行きチケットがあるか確認しよう。
フェリーのチケットを予約できるサイトはこちら
弁償詐欺
手口
レンタルスクーターやレンタルサーフボードを返しに行くと、元々あった傷や凹みなどのダメージをあなたの責任にして修理費、最悪の場合は全額請求。
対策
あまり辺鄙な所や人気のなさそうなレンタルショップは避け、借りる前にしっかり傷などを見よう。傷やダメージがあったら交換してもらうか写真を撮って証拠を残しておこう。
日本円見せて詐欺
手口
とても自然に近づいてきてフレンドリーに話しかけてくる男。雑談をしながら、財布から札を取り出し、「次に日本に行くんだ。」と言い「これは日本のお金だよね?」と日本円ではないお金を見せてくる。この時に男は自分の財布の中身をさり気なく見せ、お金が沢山はいっているところをアピール。
その後、「違うの?もし良かったら本物を見せてくれない?」など理由をつけて日本円を見せてくれと言う。日本円を見せると、見せた中から何枚か鮮やかな手口で抜かれている。
対策
このような男が近づいてきたら警戒しよう。普通の人はお金を見せてくれなどとは言ってこないし、見せてくれと言われたら、ないと断るか、1枚だけ見せるようにしよう。
お金の単位詐欺
手口
インドネシアのお金は0が多い。10,000ルピアが約100円。現地の人は千単位で数え10,000ルピアと10という事が多い。
お金の単位詐欺とは、その数字の混乱を狙うボッタクリである。例えばTシャツを見ていると、「30でどうだ?」と言われる。そこで買おうとすると30USDだとか言われたり、300,000ルピア請求されたりする。素早く綺麗にラッピングされたりして断りづらくするのも手口だ。
対策
買う前に30で済ますのではなく30,000ルピアか?と確認しよう。もしくはお金を払わずに立ち去ってしまおう。ボッタクリ店員が追ってきて、買ってもらおうと値引きなどしてくる場合があるが、そんな店で買う必要はない。
ボッタクリ入場料・サロン詐欺
手口
お寺などの入り口で入場チケットを買おうと値段を聞くと通常より大分多い金額を請求される。理由を聞くと「今日は特別な行事をやっているから通常より高い。」とか言ってくる。
また、ほとんどのお寺は無料でサロン(足を隠すため腰に巻く布)を貸してくれるのだが、レンタル料を請求される。
対策
詐欺師は毎日やっている行事を特別な行事と言ってボッタクってくる。サロンもまれにレンタル料を取られる場合があるが、本当にまれ。
実際の値段より高く請求されてると感じたすぐにはチケットを買わず、場合によっては周りの人にも値段を聞いてみよう。
まとめ
バリ島で有名な詐欺・ボッタクリの事例を色々紹介してきたが、バリは決して危険なところではない。インドネシアでは最も治安の良い場所の一つだし、ほとんどの人はフレンドリーでとても素晴らしい島だ。
他の国に行く時と同様、スリやひったくりに気をつけ、今回紹介した詐欺・ボッタクリの手口を知っておけばバリ島での休日は安心して楽しい毎日が過ごせるはずだ。
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