旅行の楽しみ、思い出に残るもののひとつに「カルチャーショック」があると思う。異国の地でまったく違う文化や習慣と出会うのは楽しいものだ。しかし、カルチャーショックを楽しむのと、現地の人に対して非礼なことをするのとはまったく違うこと。
異国の文化、習慣を楽しむ為に最低限のマナーを身に着けていくのは旅行者の礼儀だ。礼儀、マナーを覚えて現地の人に好かれるようなるような旅行者になろう。
■目次
バス内にはお坊さんの為の席がある
スリランカのバスの運転手の後ろにある一番前の席は「お坊さん優先席」。嘘のような本当の話でオレンジの僧衣を来たお坊さんがきたら、その席に座っている人は直ちに席を譲るのがマナー。
殆どの場合はすぐに現地の人が席を譲ると思うが、万が一もあり得るので一応覚えておこう。
握手は右手でする
インド同様、左手は不浄の手とされている。スリランカ人もトイレットペーパーを使わずに左手でお尻を拭く。食事、握手などそれ以外の動作は右手を使う。お釣りを貰う時などのちょっとした時にでも、とにかく誰かに触れる場合は必ず右手を使おう。
公の場での飲酒と喫煙はNG
スリランカでは飲酒と喫煙は良しとされていない。公共の場での喫煙は法律で禁止されているし、飲酒も公の場ではできない。タバコも高額で一箱1,100ルピー(約760円)。後進国によくある光景だが、現地の人は食後やバーなどで1本ずつ買って吸う。またはビディと言う貧乏人が吸うタバコもある。
バーやリカーショップは目立つところにはなく見つけるのは大変。リカーショップはスーパーの奥などにあったりするが、バーはほとんどない。あっても写真のように薄暗い店内の鉄格子の向こう側に店員がいて、お酒を注文するスタイル。どこのバーも似たり寄ったりで、悪いことしてる感満載だ。
喫煙、飲酒ともに女性が行うことに対しては男性よりもっとイメージが悪い。ただし、観光客向けのレストランや観光客が集まるビーチなどはこの限りではない。ビーチ沿いにバーもあり、灰皿もある。
露出は控える
保守的な国であるスリランカでは女性の露出に厳しい国。気温が高いので辛いが、あまり肌を出して歩くのはよそう。心優しいスリランカから注意してくることは寺院とかではないかぎりほとんどない。
特に肩や膝を出して、隣の人との距離がどうしても近くなるバスや列車に乗ると、周りにいる人たちの方が居心地が悪くなってしまうので露出の少ない服を着るように心がけよう。
寺院での注意
スリランカの人にとって寺院は信仰の対象でとても重要なところ。マナーを守って失礼のないように観光しよう。
靴を脱ぐ
スリランカの寺院に入る時は靴を脱ぐのがルール。裸足でも靴下でも問題ないが、足の裏がかなり汚れるので裸足、もしくは汚れても良い靴下を履いていこう。そして灼熱の太陽に照らされた地面はかなり熱い。汚れても良い靴下を持っていくのがオススメだが、まれに靴下も脱ぐように言われることがあるので、その場合は速やかに脱ごう。
服装
スリランカ人は敬意を払って白い服装で行く人が多いが、観光客がそこまで気にする必要はないようだ。だがサングラスや帽子はもちろん外そう。また足が出ている服装は失礼にあたるので、男性、女性ともに膝下が隠れる服装か、腰に巻く布、サロンを用意しよう。女性の場合はそれに加えて肩が出る服など露出の多い服装では入れないのでくれぐれも注意しよう。
仏像に背を向けて写真を撮らない
仏像は信仰の対象。仏像に背を向けて一緒に写真を撮ることは失礼にあたる。仏像自体を写真に収めるのは問題ないので写真を撮る時は撮り方に注意しよう。
性的な会話はNG
スリランカでは基本的に婚前交渉は禁止。結婚するまでは話題にするのも憚れる。基本的にお見合い結婚なので恋愛もタブーと、性に対してはとても厳しいお国柄。スリランカには日本語が話せる人が結構いる。誰が聞いてるか分からないので下ネタは周りに人がいるところでは止めておこう。
食事の時のマナー
スリランカ人は右手の指を使って食事をする。それには例外もあり結婚式や高級レストランで食べる時にはナイフ・フォークを使って食べる人がほとんど。すぐに手を洗いに行けない状況やスリランカ人以外の人と食事をする時などが例外にあたるそうだ。
また私たち外国人が手を使って食事をすることに慣れていないことを理解していて、ほとんどの場合、何も言わなくてもスプーンやフォークがでてくる。
手を使って食べる時のマナー
- 食事前に手を洗う
- 右手のみ使用
- 指は舐めない
- 指の第2関節以上に食べ物をつけない
- 食後にも必ず手を洗う
手を使って食べてみよう
一見すると原始的な食べ方のようだが、それが以外と理にかなっている。
まず食前と食後にしっかり手を洗う習慣が身につき、衛生面に寄与。また口に入れる前に暑さや硬さなどを確認できるので安全。おまけに食べる速度も必然的に遅くなるので消化にも良いとのことと良いことずくしだ。
やってみると指先を使って食べるのは簡単そうで以外と難しい。せっかくスリランカに来たのだから現地の人に溶け込みマスターしてみてはいかがだろうか。
頭を左右に振る仕草
最後にインドとスリランカ独特の「頭を左右に仕草」。初めてやられた時には、意味が理解できず困惑する人がほとんどだろう。しかし、これは「承認」「同意」「友情」などの表現で、悪い意味はないので安心しよう。
人がとっても優しいスリランカではマナー違反しても注意されることは殆ど無い。だがマナーを守ってスリランカという国に敬意を払うと、親切なスリランカ人がもっと親切になってくれ、あなたの旅がもっと思い出深いものになるはずだ。
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