“The Travel Story 19” -不屈の国-【ダラット ベトナム 3】

ダラットの山道

 

ダラットの名産品

ダラットの街は田舎町ではあるけどまあまあ栄えている。ナイトマーケットもあるし、昔フランス人の避暑地だっただけあってカフェやPUB/BARなんかもある。

料理の種類は相変わらずベトナム料理だけど、魚も肉も豊富にあって土地が潤っていることが感じられた。

さらにイチゴが有名だと聞いていたので、ここではイチゴをたんまりいただこうと考えていた。

しかしイチゴについてホテルで聞いて見ると、

「市場やストリートで売っているものは確かに安い。だけど、食べられるのはパックの表面の部分だけ。見える部分にしか美味しいイチゴは入ってなくてあとは腐ってるかまだ食べれないかのどちらかで美味しくない。」

じゃあ、美味しいイチゴはどこに行くかって?ホテルかスーパーマケットだよ。美味しいイチゴが食べたければスーパーマーケットで買うのがいいと思うよ。」

言われそれもそうかと考えを改めさせられた。

日本では市場や苺農家に行けば必ず美味しいものが割安で食べられる。と思っていたが、ベトナムでは違うらしい。スーパーにわざわざ行って買うんだったら買わなくていいか。と苺欲は失せてしまった。

旅中の誕生日は山へ(LANG BIANG)

1月。私の誕生日が来た。

日本にいるときは美味しいご飯を食べにH氏が色々と考えてくれていたが今回は旅中のうえに場所はベトナムの山の中。

何が美味しいとかどこにいい店があるとかっていう確かな情報はない。故に諦めた。(笑)

とりあえず、山にわざわざ来ているのにまだ山に登っていないね!ということでお腹の調子が悪いと言いながらもレンタルバイクで1時間ほど走り、山へ。少しのぼったところにすぐに山への入り口があり、ここでバイクを置いて行く。

ジープがあり、ジープに乗って頂上へ行くことも出来るようだがそれはあまりにもナンセンスということで、入場料を払って歩く。

残念ながら登山道がなかったため、ジープのために作られた道路を歩く。

なぜジープがあるのかと思うが乗っているのはほとんど地元の人。

展望台にでも行く気分なのだろう。

彼らが登る山はこの辺りでは二番目に高い山で、一番高い山は2169mあるそう。途中から道が別れるそうなので一番高い山を目指して歩いた。

山の麓はちょうど日本でいう春くらいの気候なのだろう、桜が咲いていた。

どんどんとアスファルトの道を歩いて行くと、時折ジープが通り過ぎて行く。

なんで歩いているんだろう?という顔でこっちを見られるのだが、そちらの方こそなぜ歩かないのです?という顔で見たくなった(してない)。

アスファルトの道を歩いていると、どこからか歌を歌っている声が聞こえて、なんだろうと道の脇を覗き込むと数人の若者たちがカラオケの機材を持ち込んでマイクを持って歌っていた。

酒も飲んでる様子。

ああ、そうか、ここは私たち外国人は有料だけど、地元民は無料なんだった。

H氏「後進国の国々は観光業で外国人からお金を取ることに迷いがないよね。」

C『カンボジアのシェムリアップが今までのところ一番最低だけどね」

H氏「あれはひどいよな、国がやってるわけじゃないんだからまた驚きだよ」

C「本当、取れるだけぶん取ってやろうって感じだよね。すごい根性。日本も同じような料金設定とかやってみればいいのに。」

H氏「それは難しいんじゃない?他の先進国はどこもどこの人にも同じ入場料を求めてるし。」

C「ふーん、でもオーストラリア人が日本はめちゃくちゃ安いから!ってスノボ来たりするでしょ?だったら外国人用料金儲けてそれでもオーストラリア人が高いって思わなければいいなら上げればいいじゃんね。」

H氏「ま~難しいだろうね~・・・」

なんて話していると、突然目の前に煙が現れた。

長い煙の道

山に生える竹を燃やしているとかっていう噂は聞いていたが、まさかこんなところで?こんなに?と思うほどモクモクと煙が空へと上がっていた。

ここでたじろいで戻るわけにも行かないので2人で突進して行く。

手にはハンカチ。姿勢は前傾。早歩き。

まるで火事にあったかのようだが、20mほどは煙に包まれていた。

前が見えない中ジープももちろん通ったのでかなり危険だった。

こんな場所でこんなに長い距離をいっぺんにやるなんて信じられない・・・。

洋服も自分でわかるほど燻しくさくなった。

驚きながらも少し休むとまた歩いた。黙々と。

そうして分かれ道まで来ると、道路はなくなり、土と石の道に変わった。

登り切るまでは帰れない!という気持ちのせいか、足は前へ前へと出る。

この山がどんな形をしていてどのくらいきついのかなんて知らずにただただ進んだ。

ダラットの山道

一直線ではないにしても下に下がることはないと思っているとそれも大間違い。

一度下がるとどうやら二つの山の間を移動したらしく再度登り始める。

見晴らしはいいぞ、もうすぐだ!きっともうすぐ!

そう励ましながら登って行くが、道はどんどんと険しくなる。

前日に雨が降ったのだろう、土はべちゃべちゃと水を含み滑りやすかった。

足場がだんだんと見えにくくなりながらも進んで行く。まだ階段らしきステップがある。

山頂まであと少し・・・

260m3.9kmの矢印を見つけた。

ここまで下の地図で後2.2kmってあったからもうあそこから2kmはを歩いた来たのか。

あと260mか。1時間半は過ぎていただろうか。

結構疲れていたし私はお腹の調子も悪かったので、

C「まだあるの?」と一言いうと

H氏から「文句言ってんの?自分から登ろうよって言ったんじゃない」と言われてしまった。

それは言われてしまってはこれ以上何も出す言葉はないが、こういう看板に当たるとなんかまだあんのかよ!的な気分になって焦らされてる感覚になるものではないだろうか。

仕方ないのでだんまりを決めてまた歩き出す。

湿気が多く体にはたくさん汗をかきながら水が足りないとヒヤヒヤしながら登った。

160m4.1kmの矢印が見えた。

ああ、まだ後160mか。

たったの160mなのに本当に辛い。これまで小さなステップだった階段も少し大きな幅のステップになり、湿気と地面の滑りやすさも相待って足元に集中して足場を選ばなければ滑って転ぶ。

怪我もしたくないし、洋服や靴も極力汚したくない、と集中して前へと進む。

 

自慢ではないが、私たち2人はこの旅の間ほとんど毎日筋トレをして体力維持と体調管理に励んでいるので登山についても体力的な自信があった。

が、いつもとは全く違う動きのせいか息は切れ、もう足を上げたくないと思いながらあと少し、あと少し、と歩いていた。

すると上の方から朗らかで清々しい顔をした人たちが降りてくる。

「あと10分くらいよ!頑張って!」と微笑む。

きっといい景色を見て来たのでしょう。

「ありがとう!」貼り付けたように微笑むと必死でその後も登った。

もうその頃になるとステップなんかなくて人間が適当に踏みつけた場所を同じように踏みつけて歩くしかなかった。

そういえば私そんなに登山ってしたことなかったかも。

不意に視界がひらけて、そこが山頂であることがわかった。

こんなにとんがってる山頂初めてだ!

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あまり平らなスペースがなかったがここまで頑張って登って来た人たちが地面に座りくつろいでいた。

全員白人だった。ベトナム人もそのほかのアジア人も見当たらなかった。

そうして私たちは持参したベジタブルチップスとバナナを食べて一息すると山を降りていった。

降りるのもなかなか大変で、滑らぬように、滑っても転ばぬように、と集中力を持って降りた。

 

山頂到達後に思うこと

下山途中にふと28歳になった日に登山が出来たなんてなかなか今までにない体験だと思い出した。

そういえば旅を始めてからちょうど一ヶ月半が経ったけど、まだ日本から近いアジアにいるせいか、まだ一ヶ月半しか旅してないせいか、世界一周しようとしてるなんて実感にないな~ってやっぱり思ってしまった。

考えてみれば仕事を辞めて旅に出て見て毎日が刺激的だし、日本では考えられなかったたくさんのことを考えるようになった。

でもまだやっぱりこの旅で何がしたいかとか自分はどんな風に生きていきたいかって見えない。私には。

H氏は日本に戻ってももう東京へは戻りたくないって言ってるけど、私はどうだろう?そもそもどこかに住みたいとかってあるだろうか?

いや、無いな。

 

これまで引っ越しは人生で2回経験したけど、一人暮らしはしたことがなかったし、前の家も元は H氏が引っ越した家に引っ越しただけだから私は絶対ここに住む!みたいなことは考えたことがなかったな。

いつかちゃんと自分の意思が希望が見えるときがくるのだろうか?

こんなへなちょこりんのままで大丈夫だろうか?

そんなことを考えながら下山した。

下山し終えるとH氏が言った。

H氏「ビール、飲みたくね?」

C「いいですね〜」

バイクに乗るとダラットの街へと戻りながらビールはどこか?ビールはどこか?と探しながら走っていた。

やっとこホステル内にあるバーのビールを見つけると、グイグイ!っと飲んでしまった。

どこに行ってもやることは一緒。飲みたいときは飲みたいのです。

それでも、150円程度でビールが出てくるんだからベトナムって最高!

誕生日のディナー

その夜は海鮮BBQの店に行った。カニと貝を食べてビールも2杯ずつ飲んで2人で約1300円!

普段の私たちのご飯に比べるとかなり割高だったけど運動したせいもあってとっても美味しかった。

が、H氏は足りなかったらしくダラット到着の日に私が食べた粥を食べに行こう!という。

この方は店の名前や場所なんてほとんど覚えてないのに、ちょうどこの近くにあのお粥屋があることを覚えていたらしい。

店に行くとまだ開店中で、前に注文を受けてくれた女の子も私たちのことを覚えてくれたようだった。

女の子は14歳くらいだろうか。まだまだ勉強していても遊びに出ていてもおかしく無い年頃だったがその子はどうやら毎日店に立っているようだった。

ああ、私は日本人に生まれてこうやって世界を旅できて本当にラッキーだな、ありがたいな。おかゆ、本当に美味しいな~。

と、H氏が頼んだお粥を自分のものかのように食べてしまった。

理由はともあれ本当にここのお粥は美味しかった。

鳥の出汁がしっかりと出ていて、塩っ気もちょうどよくコメの柔らかさもいい。

最後にかけてあるごま油の香りもなんとも言えない。

これは絶対作れるようになりたい!と思えるフォーなんかよりも美味しい料理だった。

帰り道、市場に売っている赤ワインを買って帰った。

そうそう、私はワインが本当に大好き。そんな私が行く先々でワインの値段をチェックしているところ、H氏にワインを買ったら?とお許しをいただき2,3ヶ月ぶりにワインを飲んだ。

ダラットではその冷涼で乾燥した気候がぶどう生産、ワイン製造に適しているようでフレンチ系、イタリアン系などがあり、値段も600円程度から楽しむことができる。

今回は重めが好みの私たちにちょうどいいメルローを選択。

夜、部屋で持参のマグカップで楽しませてもらった。

山登りに大好きな海鮮と美味しいお粥、そしてワイン。

私は全身で幸せを味わったように感じた。
食べることと体を動かすことは最高の幸せ!!!

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ダラットの風景

フランス統治時代の名残が残るベトナムの避暑地|ダラットお勧めスポット10選

2018年3月1日
ダラットの山道

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